汚染をなくす問題点と解決策

問題点と解決策

問題点:


© Greenpeace / Kate Davison

廃棄に関る汚染
世界中で廃棄される使用済みの電気・電子機器(e-waste)は1年に4,000万トンずつ増えています。(UNEP報告書 2010年 "Recycling-From E-waste to Resources")

そしてe-wasteの代表、パソコンや携帯電話は、その多くが中国やインドなどアジアの国々で処理されていて、解体作業に携わる地域住民の健康や周辺環境は、製品に含まれている有害な化学物質によって大きな被害をうけています。

一方日本では、いまだにリユース・リサイクルに不向きな製品が多く、リユース・リサイクル率が思うように伸びてないため、年間4,625万トン(3日ごとに東京ドーム1杯分)のごみを出しています。 (環境省 廃棄物処理技術 平成21年度調査結果)
このごみは、燃やしたり埋め立て処分されたりして、資源の無駄遣いはなかなか止まりません。

製造に関る汚染
今、世界中にあふれている「Made in China」の製品。
市場を華やかに飾る一方で、製品を作る工場からたれ流される廃液で、中国の水汚染が進んでいるのをご存知でしょうか。
そしてその汚染率は、河川と湖沼の70%にもおよびます。

解決策:

デルコンピューター本社前でのグリーンピースのデモンストレーション
© Harry Cabluck / Greenpeace

電化製品に由来する汚染をなくすために、グリーンピースは主に2つの取り組みを企業へ求めています。

1. 製造過程とできあがる製品とに有害な化学物質を使わないこと。

2. 古くなった製品を生産者の責任として回収し、再利用すること。

 

具体的には

  • 大手電子機器メーカーの製品作りを環境の視点から格付けした「環境に優しい電機メーカー・ランキング」を定期的に発表。
    各メーカーが競い合うことで、業界全体が環境配慮型にシフトすることを促進し、消費者のみなさんには、環境に配慮した家電選びができるようにしていただいています。
  • 汚染が進む水域で科学的な調査を実施。
    特に産業活動による被害が深刻な中国、インド、フィリピン、タイ、アルゼンチン、ロシアに注目し、地域住民が安全な水を取り戻せるよう取り組んでいます。
  • ごみを発生させないようにするために、生産者・消費者・行政の3者が協力する「ゼロ・ウェイスト」という考え方を推進。
    日本では、徳島県上勝町や福岡県大木町の政策に採用されています。
ゼロ・ウェイストとは?:
ゼロウェイストイメージ
© Greenpeace
ごみを「燃やす」「埋め立てる」「なんでもリサイクル」ではなく、 「ごみを発生させないようにする」 という考え方で、生産者・消費者・行政3者の協力して行うものです。
具体的には
生産者:リサイクルにかかる費用を商品価格に組み込み、廃棄された商品を回収。
消費者:ごみがでないように工夫してあるもの、有害物質を含まないものを選び、問題点を生産者、発売者、行政に指摘。
行政:ごみゼロを目指す政策を採用。
ごみの処分(焼却・埋立)ではなく、生産者への返却。
拡大生産者責任の徹底によるごみの発生抑制を促す法律、条令を制定。
を行います。詳しく見る >>

最新情報

 

企業 × NPOベストカップルに選ばれました

ブログ| 高田(気候変動/エネルギー担当) | 2011-02-03

こんにちは! 気候変動とエネルギーについて担当している高田です。 過激な団体と称されることの多いグリーンピース。だが、企業への働きかけで、環境負荷の低い製品開発に寄与した実績があることは意外に知られていない――。雑誌 オルタナの2月号 の特集「企業 × NPOベストカップル」に、グリーンピースの「グリーンフリーズ」と「環境にやさしい電機メーカーランキング」キャンペーンが取り上げられました。 「環境にやさしい電機メーカーランキング」は、世界の電機メーカー18社を対象...

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