こんにちは。海洋生態系問題担当の花岡です。

牛肉の放射能汚染が話題になっていますが、AEONに続き昨日はイトーヨーカ堂も、全頭検査を行い暫定規制値を下回る牛肉のみを仕入れ販売するとの方針を発表しました。ヨーカ堂担当者は「産地表示だけでは消費者の不安を抑えられなくなった」と背景を説明されています。もちろん「暫定規制値以下」だけでは、その牛肉のセシウム汚染が0ベクレルなのか499ベクレルなのかわからないままで十分とは言えないものですが、総合スーパー最大手2社が立て続けにこのような方針を発表したことは、消費者として評価できるのではないでしょうか。

放射能汚染が懸念されるまま広く流通された食料品は、もちろん牛肉に限ったものではありません。たとえば魚介類は、産地表示さえもまともに行われておらず、トレーサビリティー制度も十分に確立されていません。さすがに三陸や常盤の沿岸で獲れたと表示された魚はスーパーの鮮魚コーナーでは見かけなくなりましたが、もしこの海域で獲れた魚が西日本や日本海側の港で水揚げされれば、商品ラベルにはその水揚げ漁港だけが表示されるため、消費者にとってはこの商品が実際にどこの海で獲られたものなのかが、依然わからない状態です。政府による調査や規制が大きく不足しているため、購入の際に安全性を判断する明確な選択基準がない、不安な状態が続いています。いま大手総合スーパーや食品スーパー、飲食店などには、消費の安全性を確保するため、牛肉を皮切りに全ての商品において放射能汚染度を測定し、その汚染の度合いを販売者が把握して流通させることが、求められています。

グリーンピースは大手総合スーパーに対して、以下3点の実施を求めています。

  • 流通基準の策定: 魚介類の放射能汚染について、政府が定める暫定規制値よりも厳しい規制値を独自に設け、その規制を厳守する。
  • 測定体制の確立: 流通させている魚介類商品の放射能汚染を測る自主測定体制を設ける。
  • 消費者への情報提供: 魚介類商品の放射能汚染度と漁獲海域(水揚港だけでなく)を消費者に提供する。

ACTION: 「お客様の声」でスーパーマーケットを変えよう!

私たち消費者が何を求めているか、食品の安全性の確保を、スーパーマーケットに伝えましょう。

  • 「お客様の声BOX」に投函: スーパーのほとんどには敷地内に「お客様の声BOX」が設置されています。BOX近くに設置されてあるフォームに意見や要望を記入してBOXに投函すると、その声が担当者に届きます。
  • メールで送信: スーパーによってはウェブサイト上の「お問い合わせ」のページからEmailで意見や要望を送ることが出来ます。返信もリクエストできます。
  • 電話: 店舗や本部に電話して店長や担当者に意見や要望を伝えることができます。