こんにちは、気候変動とエネルギーについて担当している高田です。

いまの時期、ボーナスやお年玉(?!)で最新パソコンや話題のスマートフォンを手に入れようと、カタログを見比べている方も多いのでは? 

そんな方にグリーンピースがおすすめしたいのが、「環境にやさしい電機メーカーランキング」です。

世界の電機メーカー18社を対象に、各社の有害化学物質、電子機器ゴミ、エネルギーについての取り組みをランキング。過去4年間、四半期ごとに発表し、日本企業も6社含まれています。2010年10月に発表した最新版では、パナソニックとソニーが日本企業のトップとして6位に、ノキア、ソニー・エリクソン、フィリップスが上位3位を占めています。

国連環境計画(UNEP)の推計によると、世界中で毎年4000万トンもの電子機器ゴミが排出されています。こうした廃棄物には、鉛、水銀、カドミウムなどの重金属をはじめ、ダイオキシンを生成する塩化ビニル(PVC)や記憶力障害など身体への影響が懸念される臭素系難燃剤(BFR)など数百種類もの化学物質が含まれています。

一方でアフリカなど発展途上国では、こうした電子機器ゴミが日本など先進国から押し寄せ、パソコンのハードウェアやケーブルが野積みにされたり、有価物を取り出すためにバーナーやペンチによって手作業で解体作業が行われ、現地の人や環境を傷つけています。

こうした環境破壊を防ぐためには、どうしたらよいのでしょう。そもそも有害化学物質を含まない製品を作ればよいのでは、とグリーンピースは考えました。そうすれば製造過程でも、使用中も、そして廃棄された後も有害化学物質の心配をしなくてよくなるはず。こうして「環境にやさしい電機メーカーランキング」が始まりました。

誕生から4年の間に、電機メーカー各社の取り組みは大きく前進しています。たとえばアップル社はすべての製品に有害化学物質(PVC、BFR)を使わなくなりました。詳しくはこちら: Green my Apple

テレビ、パソコン、モニター、携帯電話について、有害化学物質の観点から見たランキング対象各社の早見表はこちら。 (上位になるほど色付きの星が大きくなります。)

さらにグリーンピースでは、電機メーカーから「わが社一番のエコ製品」を申告してもらい、それを第3者機関とともに分解・検査し、製品カタログに書かれているとおりの省エネ性能をもっているか、有害化学物質は含まれていないかなどを厳しくチェック。結果をまとめた最新版レポート(英語版のみ)を2011年1月にラスベガスで発表しました。

以上、長く愛用できるデジタル製品をみつけるご参考になれば幸いです。


【ビデオ:Where does e-waste end up (英語)】