またまたヨーロッパから良いニュース。

あの多国籍バイオ化学メーカーのモンサント社が、EUにおいて新規の遺伝子組み換え作物の承認申請を撤回すると発表したのです。

その理由は、「実際に栽培される見込みが少ない」とのこと。

グリーンピースも世界各地で、遺伝子組み換え作物をなくすキャンペーンを続けていますが、今回のニュースは消費者、生産者、NGOなどが反対の意思表示を続けた成果です。

 

EUで遺伝子組み換え作物の商業栽培が行われているのは、同じモンサント社の遺伝子組み換えトウモロコシMON810のみ。

このMON810についても、10年間の栽培許可期間が終了すれば再び安全審査となるもので、現在スペインが11万ヘクタール(2012年)を栽培しているにすぎません。(チェコ、ポルトガルなども栽培していますが少量です。)

もちろんグリーンピースはこのMON810がEUにおける脅威と考え、今後もMON810をなくすために活動していきます。



先日お伝えしたEUにおける「ハチ大量死」農薬の規制もそうですが、EUはモンサントのような巨大企業をもしっかりとコントロールして、農業や自然を、そして食を守ろうとしています。

TPPに象徴されますが、今の日本は、第一次産業を犠牲にして経済発展を目指す方向へ進もうとしています。

これでは、豊かな自然、安全・安心な食は守れません。

ヨーロッパの規制の背景には、市民による遺伝子組み換え作物への反対と、「豊かな自然と食の安全を守りたい」という強い願いがあったことは見逃せません。

今週末はいよいよ参議院選挙。必ず投票に行って、意思表示をしましょう。

 

「モンサント社の遺伝子組み換えってアメリカでは問題ないんでしょ?」と思われる方はぜひこちらのドキュメンタリーをご覧ください。

★「グローイング・ダウト ~つのる不安~」。字幕をOnにして日本語を選択して、ご覧ください。

 

参考ブログ:

ヨーロッパのハチに朗報!「ハチ大量死」農薬の追加規制が決まる