海洋生態系チームの本多です。

今日22日は、世界『生物多様性の日』。

グリーンピースは院内集会「島の生物多様性」に参加しました。



◆じつは重要!日本の生物多様性◆

あまり知られていませんが、日本列島は世界有数の生物多様性のホットスポット(集中地)として挙げられています。

北から南へ、気候と地形の変化が大きい日本では、生きものが独自の進化を遂げてきました。

しかし、日本の生態系はいま、大きな危機にさらされています。
 

◆破壊的な漁業、海から消えゆく魚たち◆

グリーンピースの海洋生態系担当、花岡和佳男は本日の院内集会で“管理なき漁業により壊れる海の生物多様性”についてお話しました。

日本周辺で資源水準が「上位」とされているのはわずか13系群。

残りの40系群が「低位」、46系群が「中位」となっており、その割合は高まっています。普段「大衆魚」として売られているアジ、サバ、イワシ、ホッケなどの身近な魚もじつは激減しているのです。


◆かつて大群で押し寄せたクロマグロ◆

中でも危機的な状況にある太平洋クロマグロは、現在の資源量が初期資源のたった4%までに減ってしまいました。

ここまで減ってしまうと、どんなに漁獲制限しても元の数まで回復することができないかもしれない、という危機的な状況にあります。

その主な原因が乱獲

持続可能なレベルをはるかに超えた漁獲が、実質的に無規制に近い状態で、行われているのです。

海の生物多様性や食卓に並ぶ魚や漁業を次の世代に残すため、持続性を最優先した漁業規制を含む資源管理と、海洋保護区ネットワークの設立をめざし、グリーンピースは行政やマーケットに働きかけています。


◆日本の生態系、危機的な状況◆

院内集会では、沖縄・辺野古の米軍基地移設問題(ジュゴンの住む海の生態系の破壊)と、本州・リニア中央新幹線のお話(南アルプスの大自然の破壊)もありました。

どちらも短期的な利益ばかりに焦点があてられるあまり、自然や生きものが私たちにもたらす長期的な恩恵が軽んじられているようです。日本の生態系が危機的状況にあるというのに、私たちはまだ同じことを繰り返すのでしょうか?

◆毎日のお買いものから、変えていこう◆

海産物が大好きな日本人。

魚介類は日本食には欠かせません。

しかし日本は“漁業”という側面でも、極めて短期的な経済的利潤ばかり追求するあまり、海のもたらす長期的な恩恵を軽視し、その結果がクロマグロなど多くの種の危機的状況を招いています。


グリーンピースでは、そんな大きな問題を毎日のお買いものから解決していくため、スマホアプリ『グリーンお買い物ガイド』をご提供しています。

↓詳しくはこちらをクリック↓