2013/1/9 ユニクロ、2020年までに有害化学物質全廃をグリーンピースと合意 日本企業で初、情報開示でグローバルリーダーに

プレスリリース - 2013-01-09
アジア最大の衣料品ブランドであるユニクロを展開する株式会社ファーストリテイリングは、国際環境NGO グリーンピースが世界中で実施している「デトックス・キャンペーン」を受けて、本日1月9日、同社のグローバルサプライチェーン(供給網)全体において、全ての有害化学物質の使用・排出を2020年までに全廃すると発表しました(注1)。これは日本企業で初めての合意となり、世界で12社目(注2)となります。

本日ファーストリテイリング社が発表した「デトックス宣言」では、2013年中に少なくとも80%に相当する同社のグローバルサプライチェーンについて有害物質排出に関する情報を公開し、衣料品業界における情報の透明性をリードしていくとしています。これは、化学物質を扱う同社関連施設の近隣住民が、どのような物質が周辺環境に排出されているか知る権利を尊重したものです。今回の宣言は、ユニクロ、g.u.、セオリーなど同社傘下の全てのブランドに適応され、対象となる店舗総数は世界各地で2000以上に上ります。

ファーストリテイリング社のグループ執行役員で企業の社会的責任(CSR)を担当する新田幸弘氏は、「ユニクロは、水質保全を地球規模の重要な問題だと認識しており、有害化学物質ゼロをめざすグリーンピースの活動に加わることを誇りに思います」と話しています。

グリーンピース・ジャパン事務局長の佐藤潤一は、「ユニクロは今日、2020年までに有害化学物質を全廃すると宣言したことで、代替物質の利用と開発を牽引し、水質保全を目指すグローバルリーダーになりました。染色工場の近くの住民と、世界各地の顧客の声を同社が受け止めた結果、生まれた変化です。ユニクロのリーダーシップは、日本企業による社会的責任のとらえ方として、特に先進的な取り組みと言えます」と話しています。

また、グリーンピース・ジャパンの担当者の高田久代は、「ユニクロの『デトックス宣言』と、化学物質による環境汚染を改善しようとする同社の社会的リーダーシップを歓迎します。Calvin Kleinなど他のブランドも、顧客と住民の声に耳を傾け、有害化学物質を一刻も早くゼロにし、透明性を高めるべきです」と語りました。

グリーンピースの「デトックス・キャンペーン」は、スポーツ・衣料品ブランドに対して、遅くとも2020年までに有害化学物質の使用・排出をゼロにすることを求め、2011年3月にスタートしました。なお、12社中、ファーストリテイリングを含む8社が発がん性のあるPFCs(パーフルオロカーボン)を全廃する期日を明言しています。

注1)株式会社ファーストリテイリング発表(1月9日発表)

http://www.fastretailing.com/jp/csr/environment/zero.html

注2) Puma、Nike、adidas、Li-ning、H&M、C&A、M&S、Zara、Mango、Esprit、 Levi's、ファーストリテイリング

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