シンガポールが大変な大気汚染に悩まされているのをご存知ですか?

実はこれ、隣国インドネシアで発生している森林火災の影響です。

  

インドネシアはパルプ、パーム油、木材生産などのためにたくさんの熱帯雨林を伐採したり、焼き払ったりしてきました。

特に、泥炭地(でいたんち)と呼ばれる湿地において、自然林を伐採し水を抜き植林地とした土地は火災に脆弱になっています。今回、火災が広がっているのも、このような泥炭地の破壊が起因していると言われます。

 

環境問題の解決には、企業や消費者の「風と桶屋をつなぐ創造力」が必要

インドネシアで生産されたコピー用紙などは日本で大量に使用されています。

仕事場のコピー用紙をみると、「インドネシアの植林材100%」なんていうコピー用紙もあるでしょう。このコピー用紙は、熱帯雨林が伐採され、水を抜かれた泥炭地の跡地に植林された木材から製造されている場合がほとんどです。

遠いところで発生した火災、そしてそれによるシンガポールの大気汚染ですが、みなさんの目の前にあるコピー用紙がその一因を招いたかもしれないのです。

「『風が吹けば桶屋がもうかる』みたいな話でこじつけだ」と言われるかもしれません。

しかし、多くの環境問題が消費地から離れた目の届かないところで起きています。

だからこそ企業は、CSR(企業の社会的責任)の一環として、原料がどこでどのように調達されているのかというサプライチェーンの徹底的な調査を求められているのです。

近年の環境問題の解決には、企業、消費者ともに「風と桶屋をつなぐ創造力」が必要です。

 

インドネシア大統領に対策を迫る

インドネシアと言えば、数週間前にユドヨノ大統領が私たちグリーンピースの「虹の戦士号」という船に閣僚や家族を連れて訪れて「グリーンピースには、インドネシアの課題を指摘し続けることで良いパートナーであり続けてほしい」と言ってくれたばかり。

 

 <虹の戦士号を訪れたユドヨノ大統領(右)と、グリーンピース・インターナショナル事務局長クミ・ナイドゥ(左)>

そこでグリーンピースは、インドネシアの火災現場に調査チームを派遣するとともに、ユドヨノ大統領の森林保護政策の不十分さが今回の火災を招いていると厳しく批判し解決への対応を迫っています。

(グリーンピースは恒久的な「味方」も「敵」もつくらないことをポリシーとしています。よって、どのような企業でも政府でも評価できるところは評価し、問題点は問題点として批判することにしています。)

 

<参考ブログ>

インドネシア大統領がグリーンピースと協力 (2013年6月10日)