2017年6月15日朝。
強行採決により、共謀罪法案が成立しました。
強い怒りと失望を感じます。



でも私たちは屈しません。グリーンピースは、信念を貫き、言うべきことを言い、抗議するべき時には声をあげます。共謀罪法が成立してしまった今、言論の自由を堅持し民主的な議論の場を守るために、私たちが果たしていく役割は一層重要性を増します。グリーンピースは、40を超える市民団体と協力して今日、参議院議員会館にて、共謀罪法案の強行採決に対する抗議集会を開きました。

▪️夜を徹しての攻防
6月14日夕に、共謀罪法案をめぐる与野党の攻防が緊迫感を増す参議院から電撃的なニュースが飛び込んできました。法務委員会の採決をスキップして、深夜にも本会議で法案が成立する模様。意表を突く展開にグリーンピースの事務所でも動揺が広がりました。すぐさまグリーンピースのスタッフはプラカードを持って国会国会前向かい、5000人以上の市民に合流しました。


▪️共謀罪廃案に向けて
グリーンピースは、他の市民団体と共同で、共謀罪廃案を訴えてきました。アムネスティ日本との共同の声明を発信し、Facebookのライブでアムネスティ日本のオサリバン太郎事務局長と私で対談を行いました。環境・開発団体と共に記者会見を開き、メデイアを通して、世論を盛り上げてきました。

5月31日には、日比谷野外音楽堂で、グリーンピースを含む15の市民団体が共催で『共謀罪の廃案を求める市民の集い』を開き、4700人の方が参加しました。参議院法務委員会での審議の最中、グリーンピースは、サポーターの方と共に、法務委員を務める与野党の参議院議員に対して個別に共謀罪の廃案を求める電話をかけを行いました。これだけ多くの反対の声を押し切って、共謀罪法案の強行採決を断行した政府は許せません。


▪️法案の成立による影響
共謀罪が成立したことによって、捜査機関は、実際に犯罪行為がなくても、その話合いをし、準備を意図したと思われる行為があるだけで、取り締まることができるようになります。金田法務大臣は、環境・人権団体であっても、その性質が変われば、組織的犯罪集団として処罰の対象となると発言しています。

つまり、私たちの日常の言動を当局が『危ない』と判断すれば、何の犯罪も犯さずとも、私たちは監視され、盗聴・尾行の対象になってしまうことになります。それにもかかわらず、国連人権理事会のジョセフ・ケナタチ特別報告者が指摘するように、捜査機関による恣意的な運用を監督し、権力の濫用に歯止めをかけ、プライバシー権を守る対策は、取られていません。

▪️安冨教授も国会前でスピーチ
グリーンピースは、6月10日に行われた国会包囲の集会に、マスコミでも広くご活躍の安冨歩東大教授をお招きし、スピーチしていただきました。安冨教授は、『弱い人間が作り出す社会では、権力が生まれ、それは人間を超えてしまう。人々が萎縮すると、権力は好き勝手に暴走してしまう』と説かれてから、壇上でくるっと観客に背を向け、道路脇で集会の警備に当たる警察官達に向けて語りかけました。
『お巡りさん、そんな時、権力に手先として使われてしまうのは、あなた達なんですよ。』
安冨教授を気にかけながら、具合悪そうに目をそらす若い警察官達。法を執行する立場にある人たちにこそ、共謀罪の是非を考えてほしいという、説得力のあるメッセージでした。




▪️市民対象に?
森友問題や加計学園のスキャンダルから見えてくる今国会のテーマは、一極集中の体制の中で進む権力の私有化です。法務委員会での審議を省いてしまったり、国会会期直前に強行採決を断行したり、数に任せた強引な国会運営は、権力のおごりのあらわれです。共謀罪の成立は、何が犯罪で、何が犯罪ではないか、誰が一般市民か否か、判断する裁量を政権に与え、法の支配を形骸化させてしまいます。ただでさえ私物化されている権力をさらに増大させる法律。

その危険を具体的に示す、6月11日の集会での小池昇参議院議員の発言を引用したいと思います。

特定秘密保護法が審議されていた時に、小池議員が国会で『こんな法律が通ったら、原発事故の秘密開示を求める市民が処分されてしまう』と指摘したそうです。それに対して自民党議員から『そんなのは一般市民じゃない』というヤジが飛んだといいます。恐ろしい話です。国政を担う与党の自民党議員からのこんなヤジには耳を疑います。

日本の民主主義が一握りの権力者に崩されていくのを黙って傍観しているわけにはいきません。今こそ、決意を新たに、私たち一人一人が、権利を、自由を、主張していくときです。

 

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