(写真: 2010年4月にシェルブール港から船に積み込まれるMOX燃料)

こんにちは、気候変動・エネルギー担当の高田です。

悲しいニュースが多い中、すこし前向きな緊急ニュースが入ってきました。

昨日、グリーンピースはフランスの原子力企業アレバ社が、同国の核燃料工場で再処理した約1.2トンのプルトニウムを含む82体のMOX燃料(プルトニウム・ウラン混合酸化物)を4月上旬にもフランス、シェルブールから日本に向けて海上輸送する準備が進められていることを暴露しました(共同通信2011/03/25)。これらのMOX燃料には、合わせて約1.2トンのプルトニウムが含まれているとみられています


――と、日本でもプレスリリースを配信した直後、関西電力と中部電力がこれを当面延期するとの報道がありました。現在の福島原発の事態を考えれば、当然の判断ではないでしょうか。

  共同通信(2011/03/25)
  MOX燃料の海上輸送、当面延期 関電と中部電、地震と事故で

今回輸送される予定だったMOX燃料82体の行き先は、

  • 東京電力の福島第一原発3号機(32体)
  • 中部電力の浜岡原発4号機(30体)
  • 関西電力の高浜原発3号機(20体)

放射能漏れ事故を起こしている福島第一原発3号機で使われる予定の燃料も含まれていたとみられます。前出の共同通信の記事では、東京電力については言及がありませんが、3号機の現在の状況を見れば、新しい核燃料が必要ないことは明らかです。

輸送される予定だったMOX燃料は、東京電力、中部電力、関西電力の3社がアレバ社に発注し、日本の原発から出た使用済み核燃料をフランスの再処理工場に運び、プルトニウムを取り出し燃料に加工したもの。プルトニウムは、体内に蓄積されると強い発がん性をもち、核兵器の原料にも使われる非常に有害な物質です。

フランスのシェルブールから日本へはこれまで、2010年4月、2009年3月、2001年と1999年の合計4回MOX燃料が運ばれています。

今回、このMOX燃料の輸送を止めることができたことで、福島第一原発だけでなく、プルサーマル計画、そして原発の将来にも大きな影響が及ぶことになると思います。

今回の大地震による福島原発の深刻な放射能漏れ事故は、私たちに欠かせない食べ物、水、空気、土などを汚染し、何百万もの人に不安を与えています。グリーンピースは、リスクを背負い原発推進のエネルギー政策を続けていくのではなく、災害に強い分散型の自然エネルギー、そしてより先進的なエネルギー利用の効率化に政策を変更することを訴えています。

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