文部科学省にてこんにちは、核・エネルギー問題を担当している鈴木です。

●福島から、お母さん、お父さんがかけつけました。

要請行動の1時間も前から福島からバス2台でのりつけたお母さんお父さんたち70人が文部科学省前にあつまっています。
まわりには300人はゆうにを超える、応援する人々。

「福島の子どもを放射能から守ろう」「NOOOOOOOO!!!!20mSv/y」などのボードに交じって小学生の男の子も「外で野球がしたい」とかかれた
ボートを掲げています。

この間、国会で撤回を迫っている福島みずほ議員、森ゆうこ議員、川内博史議員、川田龍平議員がかけつけてくれました。俳優の山本太郎さんも応援にきています、

午後1時半に、文部科学省新館テラスに移動すると高木文部科学省大臣が面会を拒否したことに対し、「大臣、でてこい。 大臣、でてこい。」とコールがはじまりました。
大臣には、当事者のみなさんになぜこのような高い基準を採用したのか、説明する責任があるはずです

●20ミリシーベルト浴びせてよいと思っていないならすぐに撤回を
「子どもたちを放射能から守りたい。子どもたちは今も被ばくにさらされています。あらゆる被ばく低減策を国がおこなって。」
と福島の方が涙ながらに大臣あての要請文を読み上げ、文部科学省大臣の代理の学術政策局次長の渡辺氏に渡しました。
(要請書の内容はブログ「本日13時から、文部科学省前に集」をご覧ください)
全国からご協力いただいた20ミリシーベルト撤回と被ばくの最少化を求める14,975筆の署名も提出しました。

要請書を受けとった渡辺氏は「20ミリシーベルトを子どもに浴びせてよいとは思っていない」と応えます。
すかさず「じゃあ、撤回しろ!」とお父さんの声。渡辺氏が「年10ミリシーベルト程度になるとの結果が」と説明を始めると「高い、高い、10でも高い」とお母さんの声。

3時半近くまでやりとりを繰り返し、

1) いますぐ20ミリシーベルトを撤回してほしい。
2) 1ミリシーベルトを目指すという文科省の方針を、文書で、福島県に通知してほしい。
3) 自治体が行っている被ばく低減のための措置に関して、国として責任をもって経済的支援も含み後押ししてほしい

を改めて要請しました。渡辺氏は上記の要請に対し、持ち帰って返事をする約束をしました。
(くわしくは共同プレスリリース「5月23日、文科省に対する要請行動について」をご覧ください。)

渡辺氏が退席した後、参議院会館の講堂で院内集会が行われました。
数百人入る講堂が超満員で、入れない方々が外にあふれています。これから、福島の方からの報告が始まります。

●チェルノブイリでも5ミリシーベルトで避難

福島の子どもたちを守ることは世界中の子どもを守ること。
チェルノブイリでは年5ミリシーベルトで強制移住でした。
一日も早く、20ミリシーベルトという高い基準を撤回させましょう。

なお、本日グリーンピース・ジャパン、「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」、
グリーン・アクション、福島老朽原発を考える会(フクロウの会)、
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会(美浜の会)、
国際環境NGO FoE Japanは、声明「高木大臣はどこへ?なぜ福島の親たちに会おうとしないのか?」
を出しました。

 

2011年5月23日

高木大臣はどこへ? なぜ福島の親たちに会おうとしないのか?
20ミリシーベルト(毎時3.8マイクロシーベルト)の即時撤回を!

5月23日、文部科学省前に、福島からの親たち100人を含む多くの人々が結集した。親たちの願いはただ一つ、子どもたちを放射能から守るために文科省の学校の暫定基準20ミリシーベルト(校庭での毎時3.8マイクロシーベルト)の撤回を求めて、直接、高木義明大臣に面会することだった。しかし、ついに、高木大臣をはじめ、5人の政務三役が姿を現すことはなかった(注)。

この20ミリシーベルトに関しては、内外からの強い批判・憂慮の声があがっている。文部科学省にお墨付きを与えたはずの原子力安全委員会は「20ミリシーベルトを基準として認めない」と発言している。

文科省は今になって、暫定基準は「できるだけ放射線を受けないようにするために設定された」などと弁明している。しかし、福島の現場においては、この20ミリシーベルトが基準とされたことにより、それまで、校庭での使用を控えていた学校が、基準以下であることを理由に屋外活動や部活動を再開したり、運動会を実施したりしており、子どもの被ばく量を増加させる役割を果たしている。

これに対し、福島の親たちの不安と怒りの声が増している。求められるのは、20ミリシーベルトの基準の即時の撤回であり、そのための高木大臣による政治的決断である。

ところが、高木大臣はじめ政務三役は、この決断をくだすべきときに、実際に被害をこうむっている福島の親たちとの面会を拒んだ。私たちはこれに強い憤りを感じる。

ここに、改めて20ミリシーベルト(屋外での毎時3.8マイクロシーベルト)の即時撤回を要求するものである。

――
注)5月2日に20ミリシーベルト問題で、大規模な政府交渉が開かれ、政務三役(大臣または副大臣または政務官)に出席してほしい旨を伝えていたが、三役は欠席した。
政府交渉後、私たちは、本問題は政治的な決断が必要とされるという認識から、5月6日に、福島みずほ事務所を通じ、政務三役とのアポイントを申し込んだ。
5月10日の段階で、福島から親たちバス2台を連ねて文科省に要請に来ることが決定。5月13日、高木文部科学大臣に会いたい旨を福島事務所経由で要望。
しかし、5月18日の政務三役会議において、「福島の親たちに、政務三役はだれも会わない」という結論した。
その後、事態を知った市民から、多くの抗議が高木大臣事務所および文科省によせられた。
5月20日(金)の15時から、本件は、再度三役会合で議論された。しかし、再度「政務三役(大臣・副大臣・政務官)」は対応しない、と結論された。なぜ、政務三役が対応しないのかの理由は現時点では不明である。