みなさん、こんにちは。
「海洋調査サポート」として虹の戦士号に乗船している宮地です。

「いまに、地球は病み、海は黒ずみ、川の水は毒となり、動物たち植物も姿を消しはじめるとき、まさにそのとき、人々を救うために世界中から虹の戦士が現れる」

この北米先住民族の伝説にちなんで名付けられたグリーンピースの船、"虹の戦士号(Rainbow Warrior)"は、環境保護を願う世界中の人々に支えられ、一般の人が近づくことが難しい環境破壊の現場へも赴いてその現状を世界へ発信するという、グリーンピースの活動の中で重要な役割を果たしている船です

現在の虹の戦士号は 1989年7月10日に誕生した2代目で、あと数か月で3代目に仕事を引き継ぐ予定です。

初代の虹の戦士号は1985年にフランスの太平洋核実験を止めようと活動していた際に、停泊していたニュージーランドの港でフランスの諜報機関(スパイ)によって爆破され沈没してしまいました。嘘のような話ですが、事実です。

このストーリーは「スパイバウンド」をはじめとして数々の映画やドキュメンタリーでも取り上げられました。  

2代目の虹の戦士号はフランス政府からの賠償金で購入され、初代の船の悔しさをばねにその熱き魂は引き継がれていきました。その後もフランス政府が続けた核実験の現場に向かい、世論を喚起し続け、ついには核実験を停止に導きました。

この任務は、今年の秋には完成する予定の3代目の虹の戦士号にその任務が引き継がれます。

僕は今回、この虹の戦士号へ初めて乗り込みました。

こんなに小さな船が世界を駆け巡り、環境破壊現場の最前線に向かい続けている事に驚かされました。船内には、世界中のグリーンピースの活動の歴史が刻まれたキャンペーンメッセージがあり、船体そのものに刻まれています。

そんな虹の戦士号はいま、世界が注目している現場に向かっています。どんな荒波にも、どんな現場にでも小さな体で立ち向かっていく虹の戦士号。

数々の奇跡を起こしてきた虹の戦士号が、東北のみなさんと共に歩んでいける事を信じています。