海洋生態系問題担当の花岡和佳男です。

昨日6月23日に議員会館で、「福島原発震災から海洋の放射能汚染を考える」というテーマでの院内集会が開かれました。「上関原発どうするの?~瀬戸内の自然を守るために~」と「環瀬戸内海会議」が主催されたもので、湯浅一郎さん(理学博士 海洋物理学・海洋環境学、ピースデポ代表)とご一緒に、私も講演をさせていただきました。生態濃縮などを経由して私たちの食卓にも大きな影響を及ぼす海洋の放射能汚染の現状について、先月行ったグリーンピースによる海洋調査の実施プロセスや結果のご紹介や、グリーンピースの日本政府への提案や要請も交えて、お話をしました。

福島県やその隣県の沿岸漁業関係者の多くが、なぜグリーンピースの海洋調査に積極的にご協力いただいたのか。漁業を突然奪われ、その再開の目途も立たず保障の話も進まない中、調査をして現状把握をすることからしか先に進むことができないにも関わらず、県や国はなかなか調査に乗り出さず方向性を示そうとはしないという、大変な現実と切実な強い思いをご紹介しました。

「消費者には『魚介類は気をつけろ』というメッセージは伝わっていますが、どうやって気をつければいいか、その情報は全く出回っていない。政府は調査を強化することはもちろんですが、数値を公表するだけでなく、その数値が何を意味するのか、安全性が確保されるものなのか、あるいはリスクを把握できるものなのか、そういった判断基準を、消費者に分かる形で提供する必要があります。それがなくては、水産業も魚食も、いつまでたっても先が見えない」とコメントしました。

100名近い方々がお集まりの会場で、多くの方々がうなずいていらっしゃいました。

講演内容詳細は、主催団体のユーストリームからご覧いただけます。