こんにちは、エネルギー担当の高田です。

9月2日深夜、関西電力の大飯原発3号機が停止しました。



昨年夏から国内で2基のみ運転中だった原発のひとつです。
残る1基は同じく福井県大飯原発の4号機のみ。

こちらは9月15日に停止見込みで、日本は1年2か月ぶりに「稼動原発ゼロ」になります!

国内50基すべての原発が停止しても、電気がたりることは過去の経験からも明らか。
ところが、政府は原発再稼働に前向きで、事故を起こした東京電力すら柏崎刈羽原発を何とか再稼働したいとしています。

【原発を動かすのではなく、汚染水を止めて】

東京電力の福島第一原発の汚染水問題が深刻さを増しています。

当初から地下水や汚染水が問題になることが指摘されてきたにもかかわらず、対策は後手後手に回り、海や大地への放射能汚染が拡大。
現在日本が直面する最悪の環境汚染が続いています。

ところが政府は、汚染水対策よりも、原発再稼働に多くの時間と人手を費やしていることをご存知ですか。

  再稼働関連 汚染水対策
規制庁の人員 80名 40名
会合回数 100回以上*
(3カ月間で)
3-6回程度*
(8月から)
担当の規制委員 更田豊志委員

(2013/8/8 原子力規制庁等とNGOの公開交渉等より。くわしくは下記の「比較表について」をご覧ください。)


たとえば、「原子力に対する確かな規制を通じて、人と環境を守ること」を使命に掲げる原子力規制委員会とその事務局である原子力規制庁では、上の表のような状況に…。

政府と東京電力は、再稼働に取り組んでいる場合ではありません。他の原発を動かすより、福島第一原発の汚染水を止める対策に、あらゆる努力をつくすべきです。

政府は昨日、凍土遮水壁の設置や汚染水の浄化設備に470億円の国費を投入すると発表しました。
しかし、政府がまず行うべきは、事態の掌握に全力を尽くし、海外の知見や協力を求めることです。また、国費投入によって責任所在があいまいになり、本来負担すべき東電や原子炉メーカーなどが責任を逃れるようなことは許されません。

 

【今、あなたにできること】

★ 東京電力と安倍首相に放射能汚染水の海洋への放出を行わないよう求める署名を行っています。
★ 8月27日、8234筆の署名を一次集約分として東京電力に提出しました。ご協力いただいたみなさま、どうもありがとうございます! 
よりたくさんの声を政府と東京電力に届けたいと思います。ぜひお友達にもご紹介ください。

以下の画像をクリックして、ぜひご参加ください(20秒でできます)




--比較表について:
規制庁人員と担当の規制委員は、2013年8月8日実施の原子力規制庁・資源エネルギー庁・外務省とNGOら市民による公開交渉内容より。

会合回数は、原子力規制委員会ウェブサイト出典。「再稼働関連」とは、「大飯発電所3・4号機の現状に関する評価会合」計14回と関連する関西電力との面談計94回の合計。このほかにも再稼働関連の会合が多数開催されている。

大飯発電所3・4号機の現状に関する評価会合
http://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/ooi_genjyou/

関西電力との面談
http://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/ooi_genjyou/mendan/index.html

「汚染水対策」とは、「特定原子力施設監視・評価検討会汚染水対策検討ワーキンググループ」計3回と、関連するヒアリング3~4回(8月8日公開交渉より)の合計。汚染水対策の会合は、経済産業省でも非公開で行われている。
http://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/tokutei_kanshi_wg/