ミツバチの大量死の一因として知られているネオニコチノイド系農薬。最近ではミツバチの盗難も問題になってきています。ヨーロッパで進む規制とは逆に、日本では残留基準値の引き上げが検討されていると先日のブログで紹介しましたが、
みなさん、農薬を使う背景について考えてみたことありますか?


まずそもそも日本は世界でも有数の農薬使用国って知っていましたか? 

日本の一般的な農法では、1週間に一度は農薬を散布しているそうです。その農薬を使う理由の一つが、虫食いのないピカピカな野菜や果物を作るためです。

スーパーマーケットに並んでいる野菜や果物を思い出してください。目の前の棚に並んでいるのは、大きさも形もほぼ同じで、虫食いの跡もなく、ピカピカなきれいな形をしていませんか?

売れる商品を提供するために農薬をふんだんに使っています。逆に言えば、私たち消費者がピカピカの野菜や果物を求めているから農薬が使われているという事にもなります。

 

「では農薬を使わないなら、どうすればいいのか?」という声も同時に聞こえてきます。そこで先日参加してきたセミナーを少し紹介したいと思います。


ネオニコチノイド系農薬を使わない病害虫防除を探るフォーラム
第一回「農家が楽になる減農薬農業・天敵を使用したIPM」 
講師:宮崎大学農学部植物生産環境科学科准教授の大野和朗さん


タイトルが少し難しそうなのですが、大野さんのお話では、世界でも有数の農薬散布国である日本の農業において、農薬に依存しないで天敵による害虫防除を中心として、いかに農薬を減らしていくのかというもので、大変興味深いものでした。

大野さんは、「農薬散布により天敵まで排除されている」「天敵が働かないから害虫が増え、ますます農薬に頼るようになる」と農薬の多くが天敵を殺し、害虫を増やす悪循環をつくってきたと説明してくださいました。

これに対して大野さんの研究は、食べ物に害を及ぼす虫の天敵を保護し増やすことにより、農薬の使用を減らすことができるというものでした。高知県などすでにこのような取り組みを始めている県や自治体もあるそうです。

さらに講演の中で何度か繰り返していた言葉はやはり、ヨーロッパでは野菜や果物が多少、虫に食べられたとしても商品として問題ないと消費者に認識されているのに比べ、日本では、ピカピカの野菜で、虫食いもなく色もきれいで形も同じではないと売れないということでした。

そもそも、私たち消費者には、農薬をつかったピカピカの野菜と、多少虫食いがあっても農薬を使っていない農産物とを選べる機会がほとんどない、というのが実感ではないでしょうか。

 


なぜ農薬が使われてきたのか? 本当に農薬が必要なのか? どうして無農薬という選択肢が少ないのか? 毎日の食に関連する素朴な疑問の中に、人にも自然にも安全で健康な食への一歩があります。

理解を深めて、少しくらいの虫食いや、形の整っていない無農薬の野菜や果物を積極的に選ぶことなどが自分たちで自分たちの‘消費‘の形を変えていくことにつながります。

食品などを選ぶ際には、有機農家を応援する意味でも、ぜひ有機農業で生産されたものを選んでいきませんか。グリーンピースは、農薬の危険性を指摘し、その使用中止と有機農業への転換を訴えていきます。

 

子ども・ミツバチ保護法を求める署名】では、ミツバチの死や、子どもの健康への悪影響につながる可能性のあるネオニコチノイド系などの農薬の規制を求めています。安全な食で子どもを健康に育める環境を目指してために、大量の合成化学農薬に頼るの農業から、生態系に調和した農業へと転換することこそが、根本的なただ一つの解決の道です。

今、あなたの、ちからが必要です。

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<ネオニコチノイド系農薬について詳しくはこちらをご覧ください>
「ハチ大量死の原因はネオニコチノイド系農薬―住友化学は否定するけれど…」 (2013年6月19日)

「ヨーロッパのハチに朗報!「ハチ大量死」農薬の追加規制が決まる」(2013年7月17日)

「残留農薬が現在の2000倍に?! パブコメ」(2013年11月1日)