こんにちは。

ネオニコチノイド系農薬の規制は、ヨーロッパだけでなく、アジアでも始まっています。

韓国の農村振興庁は、ヨーロッパで昨年12月から暫定的(2年間)に使用が制限されているネオニコチノイド系農薬3種(チアメトキサム、クロチアニジン、イミダクロプリド)について、EUの評価が完了するまで、国内の新規および変更登録を、今年の2月から制限する、と発表しています。

また、使用に関しても、韓国で昨年6月から半年かけてミツバチのリスクの再評価を行った結果、ミツバチに対する危険性のある場面での警告を強化するとしています。

警告の例:
この農薬はミツバチへの毒性の残留が強いので、春から花が完全になくなるまでは使用しないこと、一時に広範囲な地域に散布しないこと

 

ネオニコチノイド系農薬は、韓国内でもイミダクロプリドなど6種が登録されて使用されてきました。

今後は、農薬の新規や変更の申請は禁止するが、花が完全に終わった後の使用などは厳正な審査を経て許可されるとのことです。

農村振興庁は「併せて、当該農薬は10月までの間にハチの急性および慢性毒性データの追加提出を受け、ミツバチへの害について特別再評価もすすめる計画である」と発表しています。

韓国もEUのように一時的、部分的な使用制限ですが、それでも、影響の度合いが明確に調査できるまで使用を控えるという判断は、予防原則に立ったものと言えます。

日本の農林水産省は2016年までネオニコチノイド系農薬のミツバチへの影響に関する調査を行うとしており、情報を収集中ですが、その間に使用を制限する方針は出していません。また、ネオニコチノイド系のクロチアニジンについても、食品への残留濃度を非常に高く設定した残留基準の緩和案が、正に今厚生労働省で検討されています。

ミツバチは農業の大切なパートナー。ミツバチへの影響も、食品への農薬残留もなくしていくために、ネオニコチノイド系農薬の問題をツイートやフェイスブックでお知り合いに伝えてください。

 

参考:韓国農村振興庁のページ(韓国語)