こんにちは。食と農業担当の石原です。
今回は給食が持っている無限の可能性をパワフルに描いた本をご紹介いたします。
その名も...
『給食で死ぬ!! : いじめ・非行・暴力が給食を変えたらなくなり, 優秀校になった長野・真田町の奇跡!! 』
著者;大塚 貢、西村 修、鈴木 昭平
発行:コスモ21
ギクッとするタイトルですが、決して給食を食べて誰かが亡くなったという悲しいお話ではありません。
子どもたち、そして大人たちにとって、食生活がどれほど大切なのかを強く訴えている本です。
各著者のユニークな体験談から、給食が持っているポテンシャルがわかりやすく説明されています。
ぜひ実物を読んでいただきたいので詳しい内容は明かせませんが、少し感想をシェアしたいと思います。
子どもの食生活はとても大事!
イライラしたり、集中力がなかったり・・・
みなさんの周りにそのような子どもはいませんか?
自分自身が憂鬱な気分の日もありますよね。
それは、もしかしたら食生活が原因なのかもしれません。
前半の章は、生徒が校舎内をバイクで暴走し、授業を抜けだしてタバコを吸いまくる、そんな荒れた中学校が、「給食」と「花」で、なんと優秀校に変わったエピソードを紹介しています。
著者の大塚先生は、いじめや非行、そして犯罪までもがそれぞれの食生活に深く関係していると考えています。
朝食を食べない、家でも学校でも肉ばかり食べている・・・、問題の根源をそこに見出した大塚先生は、給食を変えることで子どもの生活習慣を整えようと大改革を始めました。
栄養士さんと協力して、主食を完全にお米にして、副食を肉中心から魚や野菜たっぷりのものに変えました。
給食の変更については最初は教師・生徒・保護者からの大反対がありましたが、徐々に生徒は変わり始め、数年後には中学校の非行・不登校が大幅に減少し、生徒の学力が向上しました。
お米を地元の無農薬・低農薬のものに変え、多くの魚・野菜を取り入れることで、給食で摂取する添加物が減り、整った栄養を取り入れることができました。
そのことで、子どもの脳が健全に成長し、善悪の判断がよくできるようになったと先生は考えています。
その後先生は、町の教育委員長になりますが、同じように給食に地元の無農薬・低農薬の食材を取り入れることで、荒れた町が非行ゼロの町に変わったそうです。
ガンを克服したプロレスラー議員
さらに学校以外にも、食生活を見直すことで、大人が変わり、町が変わり、医療費が減り、犯罪数が減ったという驚くべきエピソードが紹介されています。
その中でも、政治家でありながら現役プロレスラーでもある西村修さんのお話には惹きつけられます。
ブロレスラーとして活躍していた西村さんは昔、ひたすら牛乳と肉を摂取し続ける生活をしていました。
そんな偏った食生活の日々の中、ガンが発覚・・・。
しかし、プロレス復帰の道を残したいことから放射線治療は断ったそうです。
そこで西村さんは、手術を経た後、マクロビオティックに出会い、食生活を見直すことにしました。
玄米と野菜の生活を続けた所、体調が良くなり、ガンも再発していないそうです。
食生活の重要さを実体験した西村さんは、その後フリースクールを開設し、様々な問題を背負った子ども達を食事指導で支援していきました。
さらに、食を変えるために行政を変えたいとの想いから政治家を目指し、2011年には文京区議会議員に当選。
講演会では食の大切さを熱く語り続けているそうです。
ハッピーな食生活を始めませんか?
日本でも食生活の大切さがじわじわと広がってきています。
特に、小さな子ども達に体に優しい食物を食べさせたいと願う方は多くいらっしゃるのではないでしょうか?
そんな方々におすすめなのが、今週リリースしたハッピーランチガイド 全国版!
子どもたちに安全安心の給食をとどけるため、様々なアイデアが書かれています。
巻末には、給食に無農薬の食材をほぼすべて導入していたり、食材に放射能検査を実施している全国の幼稚園のリストが載っています。
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