こんにちは。エネルギー担当の柏木です。

この夏のお昼の時間帯、太陽光発電が大活躍していました。
いきなりクイズですが、夏のピーク時間に、太陽光が電力に占める割合が多かった地域はどこだと思いますか?

答えは、九州。なんと、太陽光発電がいちばん発電するお昼には、電気の4分の1が太陽光発電でまかなわれていました。
(ニュース:太陽光発電、夏のピーク日は1割担う 九電は25%確保

 

ほんとうに、「自然エネルギーは不安定で、電源として頼れない」?

そのことを考えるために、日本の自然エネルギーがどれくらい増えているのか、そして自然エネルギーの導入が進む海外の国では、どのように自然エネルギーが増えているのか、ご紹介したいと思います。

スクリーンショット 2015-10-18 20.46.19.png経済産業省資料より

上の図は、日本のエネルギーミックス(発電の原材料の内訳)について、2011年と2014年の比較。

2014年の全体の電気の使用量は、2011年と比べて約450億kWh減(4.7%減少)。これは、原発7基分!(※1)
福島第一原発事故後の企業や家庭での節電の努力がよく分かります。

「水力除く再生可能エネルギー」(※2)は1.4%から3.2%に、増加しています。
これは、291億kWhの増加となり、原発に換算すると、4.7基分。自然エネルギーも着々と頼れる存在になってきています。

一方で、2011年に10.7%だった原子力は、2014年はゼロ%。

着実に増え続ける自然エネルギーと、一方で様々な安全性の問題が明らかになり、2014年にはまったく動いていなかった原発。日本を支える電力源として、ほんとうに不安定なのはどちらなのでしょうか?

※1: 100 万キロワットの原発が稼動率 7 割で発電していたとすると、年間61億kWhの発電量になります。

※2: 水力発電は、大規模ダムによる大型水力と、中小水力とに大別されます。「水力除く」とあるときの「水力」は、大型水力発電のことを示し、新たに導入されたダムを使わない自然エネルギーと区別されています。

 

自然エネルギー成長の立役者は?

2014年までに自然エネルギーが増えたのは、2012年7月に導入された固定価格買取制度(FIT)のおかげ。自然エネルギー源ごとに、同じ価格で、一定の期間(10年や20年など)電力会社が買い取ることを義務づけた制度です。

このことにより、自然エネルギーの発電設備について、将来の収入が安定して見込めることになり、特に太陽光発電については、積極的な導入が進みました。(「え、でもほんとうに自然エネルギーって環境にいいの?」と疑問の方、ぜひこちらのブログをご覧ください)

制度の導入後、運転を開始した自然エネルギー発電設備の容量を示したのが、このグラフ。太陽光発電が、ぐんと伸びているのが分かります。家庭だけでなく、コミュニティごとの取り組みも増えています。

energy03_02.jpg

自然エネルギー財団より

 

日本の太陽光発電の伸び率、世界でもトップレベル

実は、日本の太陽光発電の伸び率、世界でもトップレベル。2014年の年間導入量は、中国に次いで、2位となりました(下記グラフの上部の数字)。

スクリーンショット 2015-10-20 21.12.32.png

環境エネルギー政策研究所『自然エネルギー白書2015』より

 

世界で導入された発電設備の6割が自然エネルギー

2014年、世界で導入された発電設備の実に60%が自然エネルギー設備でした。特に、太陽光発電と風力発電は、導入コストが低減したため、世界的にも増加し続けています。

こちらは、世界で新しくたてられた発電所の内訳です。一番上の赤い部分が原子力、灰色の部分はガス。どちらも、新設分はいまは僅かになっているのがわかります。その代わりに伸びてきているのが、黄色や水色で示されている自然エネルギー。スクリーンショット 2015-10-20 21.50.54.png

欧州では、新設された発電設備のほとんどは、自然エネルギーです。例えば、2014年は導入された発電設備のうち、自然エネルギーが占める割合はなんと約8割。2008年以降、新設される発電設備は、自然エネルギーとそれ以外のエネルギー源の比率が逆転し、いまでは主流は自然エネルギーになっています。(注)

日本でも、最新データでは、今年の6月末までで、トータルで2,156万kWの自然エネルギー発電設備が導入されています。

(注)欧州風力エネルギー協会「Wind in power 2014 European statistics

 

世界の自然エネルギーの主流、実は風力発電

自然エネルギーで国際的にメインとなっているのは、実は風力発電。トータルで2014年末に日本で300万kWでしたが、世界ではすでに3億7000万kWが導入されています。

下図:世界の風力発電容量(累積)Global-Cumulative-Installed-Wind-Capacity-1997-2014.jpg

 

日本も、まだまだここから!

2011年、グリーンピースが発表した『自然エネルギー革命シナリオ』では、2030年に、原発ゼロで自然エネルギーが56%を達成できることを示しました(下図)。

2015年現在、日本での太陽光発電は、ほぼこのグリーンピースのシナリオ通り増加しています。風力発電は、もっともっと増えてほしいところです。

スクリーンショット 2015-10-20 21.48.46.png

 

日本も、世界も、自然エネルギー100%へ!

2015年9月にグリーンピース・インターナショナルが発表した最新の「自然エネルギー革命シナリオ」では、2050年までに、自然エネルギー100%を全世界で達成することが可能としています。
(もちろん、日本も含めて、です!)

最新のシナリオでは、電気だけではなく、交通・熱の分野も含めて、人や環境に影響の少ない自然エネルギー100%でまかなうことが可能、としています。

下図:2050年までの、ステージごとの電気の発電の割合について、国際エネルギー機関(IEA)とグリーンピースのシナリオの比較

スクリーンショット 2015-10-21 14.59.08.png

あなたのちからで、日本で「エネレボ」を

原発や、二酸化炭素を多く排出する化石燃料に頼らない、自然エネルギーの活用。
「エネルギーレボリューション」は、日本でも、世界でも、変化は着実に始まっています。

その変化を、加速させて、社会の大きな変革につなげるためには、あなたのちからが必要です。

グリーンピースのプロジェクト、エネレボEnergy Revolution Japanのメールマガジンに参加して最新のアクションに参加してください!