こんにちは。海洋生態系担当の小松原です。
いつもブログを読んでくださり、ありがとうございます。今日はお願いがあります。どうか私に1分お時間をください。
産卵期の太平洋クロマグロを守るための署名、「マグロの赤ちゃんを守って – Save my Baby -」にどうぞご参加ください!
マグロを食べる方もそうでない方も関係ありません。将来の太平洋クロマグロを増やすために産卵期の太平洋クロマグロは守った方がいいんじゃない、と感じていただけた方なら誰でも OK! 30秒足らずで完了です。
みんな「おかしいな」と思いながらここまで来てる
いま日本海では、まさに太平洋クロマグロが産卵期を迎えていますが、卵を産む前のマグロたちも一緒くたに獲ってしまう「巻き網漁」が行われています。
巻き網は、幼魚や産卵期マグロも区別なく一網打尽にしてしまうので、生態系への負荷が高い漁法です。
百歩譲って、マグロたちの個体数がなんの心配もいらないほど多ければ、まだいいとして、ご存知のように、太平洋クロマグロはいま本当に大変な状況にあります。
スーパーやデパート、回転寿司などに行けば、初夏のこの時期には、「国産生本マグロ」がイチ推し商品として並んでいるから、にわかには信じられないかもしれません。 でも、もともといたであろう個体数と比較すると、残りわずか「2.6%」まで減ってしまっているのです。
そんなまさに絶滅しそうな太平洋クロマグロが個体数を増やすには、産卵させてあげることがどれだけ重要か、誰にでも分かりますよね。みんなきっとどこかで「おかしいな」と思いながらも、何もしないまま、ここまで来ちゃったんでしょう。
「違法」ではないから、「悪いこと」はしていないから
問題なのは、産卵期の太平洋クロマグロを保護するルールがないこと。だから、獲っても、売っても、食べても、もちろん違法ではありません。
一番いいのは、政府が主導して産卵期のマグロたちを守る規制を導入することです。でも、動いてくれません。
状況にもよりますが、巻き網で獲った産卵期の太平洋クロマグロは質や味が悪いため、安く売買されます。だからスーパーやデパートなどの小売業や、回転寿司などの外食業でも、本来は高級なご馳走だったはずの本マグロがお手頃価格で並ぶのです。
産卵期のマグロを獲ることが資源回復の妨げになることぐらい、企業だってわかっています。
でも「違法」ではないから、悪いことをしていないからと、売り続けてる。 日本でも「企業の社会的責任 (CSR) 」という概念が定着しつつありますが、自然に対する配慮においては、この状況を見る限り、お粗末としか言いようがありません。
大企業にコントロールされた見せかけの需要
消費者のニーズに応えるためと企業は言うけれど、いっぱい売っていたら、まさか絶滅しそうだなんて想像もしないですよね。私たちが知らずに食べるだけで、それが「消費者のニーズ」にされてしまうんです。
売っているから食べる、まるで「消費者が求めるから獲る・売る」という大企業にコントロールされた「見せかけの消費者の需要」です。
需要を生み出す上では、私たち消費者一人一人が「至上」なはずなのに、残念ながら、「私一人が言っても変わらないという」風潮があるようです。もし、おかしいと思う人が大半なのに、みんなが私一人が言っても変わらないからと、何もしなかったらどうでしょう?
まずは私やあなたのような、「おかしいな」と思う一人が、声を上げていくことから変わっていくんだと思います。本当に消費者が求めている需要に基づいて作られるエコな市場に変えられるのは、他でもない「あなた」です。ぜひ、私と一緒に声をあげてください。6月21日締め切りです。
集まった署名を一緒にスーパー・デパートに届けに行こう!
集まったみなさまの大事な声は、責任を持ってスーパー・デパート各社に届けます。せっかくですから、一緒に届けに行きませんか? ご参加下さる方を大募集中です! 署名締め切り後から、随時実施予定です。
興味をお持ちいただけた方は、下記までメールでご連絡ください。海洋生態系チーム一同、お待ちしております!
メールアドレス: [email protected]
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