こんにちは。海洋生態系担当の小松原です。

いま、私たち日本の海洋生態系チームも参加している、グリーンピースの世界的なマグロ漁業に関するキャンペーンが大事な局面を迎えようとしています。

世界最大のツナ缶メーカーがサステナブルに?

東南アジアの水産業界では、破壊的な漁法による海洋生態系への影響や、強制労働や人身売買などの人権問題への関与が問題視されてきました。タイに拠点を置く世界最大のツナ缶製造会社タイ・ユニオンと破壊的漁業や人権問題の関与が明らかになり、グリーンピースは即時改善を求めてきました。同社の製品は売り上げにしておよそ6%が日本向け。どこか遠いところで起きている話ではないのです。タイ・ユニオンをはじめとする世界の水産業が海にも人にも優しい、サステナブルなものに変わるため、日本からも最後の一押しが必要です。

今日はキャンペーンのリーダー、グラハム・フォーブスからのメッセージをお届けします。


マグロ漁船が私たち消費者に隠れてしてきたこと

何年もの間、水産業界は強制労働や違法漁業、不必要に数え切れない海洋生物を犠牲にし、海を破壊することで利益を生み出してきました。マグロ漁船は人の目が届かない遠い公海で、その全てを隠してきました。私たちにマグロを売っている企業は、多くの場合、それがどこで誰が獲ったものか全く把握していません。グリーンピースが世界一のツナ缶製造会社タイ・ユニオンに対して行なっているキャンペーンは、マグロだけの話ではないのです。このキャンペーンは、水産業界全体を変えるもの。世界最大のツナ缶会社を変えることができたなら、業界の全ての企業も変わるざるを得ないことを私たちは知っています。長きに亘って海を蔑ろにしてきた今のやり方は、もう許されません。

2016年、グリーンピースの活動家たちがタイ・ユニオンのサプライチェーンの中核である洋上操業に平和的に対峙する様子。インフレータブルに乗った活動家たちが、水中の海山を利用して停留し海の生物に多大な負荷を与えた物資供給船エクスプローラII号に対して行為の停止を要請。

活動家とたくさんの消費者が2年がかりで改善を要請した結果、タイ・ユニオンはグリーンピースとの対話に応じ、問題の多いビジネスの在り方を浄化する道を歩み始めています。同社は、どうしたら破壊的な漁業を大幅に減らせるのか?、サプライチェーンにおける強制労働のリスクを最小化し、違法漁業および過剰漁業に対処できるのか?、そして同社が扱う魚介類の漁船から食卓までのトレーサビリティーを確かなものにすることができるのか?、を考えています。

これは、かつてない大きな変化です。この変化は、水産業界の他の企業にとって、タイ・ユニオンに続いて改善するか、もしくは、業界で取り残されるか、その選択を迫るシグナルとなります。

海と海で働く人たちを想うあなたの声が必要です!

世界的に有名なネコたちも、人魚、サメ、カメ、そして人間も、みんながタイ・ユニオンがいま行動することを期待しています。私たち一人ひとり、そして全員がその願いを声にすることが必要なのです。何がなんでも業界の改革が今すぐ必要だと。もう「ちょっとだけ」や「とりあえず」の対応では間に合いません。私たちの海と労働者のためを想った大胆で劇的な変化こそが必要なのです。

タイ・ユニオンはとてつもなく大きい会社です。世界中で多くのブランドを展開しています[*1]。また、世界中の小売・ペットフード・外食企業に水産物を供給しています[*2]。タイ・ユニオンが変われば、その影響は業界を超えて広く遠くまで波及します。だからこそ、私たちはこの闘いにどうしても勝つ必要があるのです。

このチャンスを逃すことはできません。どうか、アイドル猫のリル・バブ、人魚のハンナ、そして世界中の人たちと一緒に、より良い水産業界に変えるための署名に参加してください。

グリーンピースUSA グローバル・シーフード・マーケット プロジェクトリーダー グラハム・フォーブスより

今すぐ署名する >

[*1] チキン・オブ・ザ・シー(アメリカ)、マーレブル(イタリア)、ジョン・ウェスト(北欧・中東)、プティ・ナヴィール(フランス)、シーレクト(タイ)。[*2]世界最大のスーパー、ウォルマートにも提供しています。


タイ・ユニオンや東南アジアにおける破壊的な漁業や労働者の問題など詳しく説明した過去のブログやレポートもあります↓ 

「目を背けてはいけない太平洋マグロ漁船で働く人々のありえない話」 (2015年:タイ・ユニオンと人権問題)

「うちのネコ缶だいじょうぶ?」(2016年3月:タイ・ユニオンとキャットフード)

「ただいま、インド洋をパトロール中!」(2016年4月:タイ・ユニオンと破壊的漁業FADs)

「ついに動いた!ペットフード業界最大手のマースとネスレ、海と人権をまもる宣言」(2017年3月)

「遠洋漁船が「大海の孤島」に…タイ水産業界で人権侵害・違法漁業が終わらない理由」(2017年5月)

レポート「サプライチェーンの裏側ー世界のマグロ産業にはびこる人権問題」

レポート「変化の波ータイの遠洋漁業における人権侵害と違法漁業」


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