こんにちは、高田です。サッカーのワールドカップが、来月ブラジルで始まりますね。たくさんの美しいプレーが感動の場面をつくるワールドカップ、グリーンピースは別の観点からも注目しています。


W杯スポーツブランドから有害化学物質検出

世界3大スポーツブランドであるアディダス、ナイキ、プーマのサッカー関連製品から有害化学物質が検出されました。FIFAワールドカップ2014開催に先駆けて、国際環境NGOグリーンピースが調査を実施、結果を昨日発表しました。

今回の調査対象は、3社製造のシューズ、シャツ、ゴールキーパーのグローブ、公式試合球『brazuca(ブラズーカ)』など合計33点です。アルゼンチン、中国、クロアチア、ドイツ、香港、メキシコ、ロシアなど世界各地の各社ショップで購入したものを、独立した検査機関に送付。フッ素化合物(PFCs)、ノニルフェノール・エトキシレート(NPEs)などの含有を調査しました。


自社基準の14倍

今回の調査の結果、多くの選手が愛用してきたアディダスの人気サッカースパイク Predator(プレデター)からは、アディダス社が自ら設けている基準を14倍上回る有害PFCが検出されました。

調査の結果はこちらのレポートをご覧ください。
調査レポート:A Red Card for sportswear brands (英語)


以下の表は、今回調査を行ったブランドの製品種類と検出された有害物質をあらわしたものです。ウエアマークがサンプル数、そのうち赤色は有害化学物質の検出があったことを示しています。



ピンク色に染まる川

今回調査された製品は、インドネシアや中国などで製造されたものです。これらの国では、有害化学物質による深刻な水質汚染が起きており、住民への健康被害も心配されています。

以下の写真は、排水によってピンク色に染まるインドネシア・西部ジャワの川面。このような汚染は、世界各地で発生しています。



先制点は入れたけれど

グリーンピースは有害化学物質による水質汚染をなくすことを目指し、ファッションとスポーツブランドに働きかける「デトックス・キャンペーン」を2011年から実施してきました。

今回の調査もその一環ですが、実は、アディダス、ナイキ、プーマは、2011年に「2020年までに有害化学物質の排出をゼロにします」とデトックス宣言を真っ先に発表した3社なのです。

ところが、先制点は決めたのですが、特にアディダスとナイキはその後が思わしくありません。サッカー選手とファンのためにも、汚染に苦しむ製品工場の周辺住民のためにも、すべての有害化学物質の排出状況と、PFCなど有害物質の段階的廃止計画をすみやかに公表すべきです。(実際、ユニクロなどデトックス宣言済みの他の企業は取り組みを着実に進めています)

アディダスとナイキにも、着実に取り組みのドリブルを進め、デトックス宣言達成にゴールを決めてほしいですね。