2015/11/12 プレスリリース: グリーンピースの船「虹の戦士号」、「また戻ってきたい」 ーー辺野古・大浦湾環境保護、市民との連携を深め、日米両政府は新基地建設中止を

プレスリリース - 2015-11-12
国際環境NGOグリーンピース・ジャパンは、本日、グリーンピースの船「虹の戦士号」が沖縄・辺野古での活動を終了し、10月31日から11月12日までの2週間にわたる活動の成果を発表しました。

「虹の戦士号」は辺野古・大浦湾の環境調査と、新基地反対の活動を続ける人々を応援するため、10月31日に沖縄・那覇新港に到着したものの、乗組員の上陸が3日以上(79時間)認められず、11月4日には大浦湾沖への寄港申請も沖縄総合事務局・国土交通省に却下されました。

これに対し、グリーンピースは行政不服審査請求を行っています。困難な状況のなか、乗組員14人は陸路で名護市辺野古に向かい、6日にはキャンプシュワブ・ゲート前を訪れて集まった市民を激励し、市民からも歓迎を受けました。7日には名護市瀬嵩の浜で子どもたちと交流し、8日には海上で抗議を行う市民グループと共同アピールを行い、「大浦湾を海洋保護区に Save The Dugongs」のメッセージが書かれたバナーを掲げました。その様子は、日本はもとより、グリーンピース・インターナショナル(本部)のソーシャルメディアを通して世界中に拡散されました。

また、国際署名「辺野古・大浦湾を海洋保護区に」(英語名 “Save The Dugongs”)を展開し、2月から6月に実施した一次分と、今回実施した二次分を合計した71,695筆(11月7日時点、世界164の国や地域から集めた)を、沖縄県翁長知事宛及び稲嶺進名護市長に提出しました。稲嶺市長は名護漁港沖に寄港していた「虹の戦士号」を11日に訪れ、沖縄・辺野古の状況の世界への発信の期待をグリーンピースに要請しました。 

グリーンピース・インターナショナル 「虹の戦士号」船長 マイク・フィンケンは、「沖縄に到着して以来、『虹の戦士号』乗組員の上陸拒否や大浦湾への寄港拒否など日本政府の過度の対応を見て、日本の民主主義が危機的状況にあることを身をもって知った。環境破壊を止めようとする市民の活動が政府機関によって制限されることは、国際的に見ても異常事態だ。辺野古・大浦湾の環境を保護し、平和で民主的な社会を次世代のために築き残していくことは、現世代の私たちの責任である。米軍基地前や海上で非暴力の行動を続ける勇気ある沖縄の人々、そして瀬嵩の浜で出会った子どもたちの笑顔を通して、私たちも勇気付けられた。船員とともに、世界の他の国でも辺野古の問題を語り広げていくことを沖縄の皆さんに誓うとともに、『虹の戦士号』でまた沖縄に戻ってきたい」と語りました。

グリーンピース・ジャパン事務局長 佐藤潤一は「ジュゴンが棲む生態系豊かで希少な大浦湾を埋め立てて基地にすることが、いかに破壊的で暴力的であるかは、日本じゅう、そして世界の人々が気付き始めています。大浦湾を基地ではなく海洋保護区にすることで、いまの環境は保たれます。日米両政府には、沖縄の人々の民意を重く受け止め、新基地建設を中止することを求めます」と訴えました。 

グリーンピースは、来週にも安倍首相宛てに同署名の提出を行う予定です。「虹の戦士号」は、本日16時15分に出港し、台湾に向かう予定です。

注)参考資料:「虹の戦士号」時系列活動表

尚、グリーンピースは国際署名「辺野古・大浦湾を海洋保護区に」(英語名 “Save The Dugongs”)を展開し、11月7日時点で164の国・地域より合計71,695筆が集まっています。来週明けに、安倍首相にも署名の提出を行う予定です。

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国際環境NGOグリーンピース・ジャパン