2016/05/17 石炭火力発電所の新規建設による大気汚染・健康影響 東京・千葉/大阪兵庫エリアの調査最新レポート発表

プレスリリース - 2016-05-17
本日5月17日、気候ネットワーク及びグリーンピース・ジャパンは、新レポート「新規石炭火力発電所による大気環境および健康への影響~東京 ・千葉エリアと大阪・兵庫エリアのケースタディ~」を発表した。 現在、日本では全国47ヶ所で石炭火力発電所の新設計画があり、その計画の多くが人口過密地域に近く、健康被害の影響も大きくなる可能性が高い。そこで、本調査では、東京の200km圏内にある10件の計画と、大阪・兵庫エリアの15件の計画を対象にして、その計画がすべて稼働した場合を想定して、大気汚染や健康影響について分析した。 本調査は、気候ネットワークの「石炭火力発電所新規建設計画ウォッチ」(sekitan.jp)で集めた新規建設計画の情報や各地域の大気汚染物質のデータをもとに、グリーンピース・インターナショナル石炭・大気汚染部門 上級国際キャンペーナーのラウリ・ミルヴィエルタ(Lauri Myllyvirta)によって分析されたものである。

coal PP health impact map

調査レポートの要旨は以下のとおり。

・2013年、日本において1日あたり約180人の早期死亡が大気汚染によるものと推定され、1990年から2013年の間、死者数は40%増加したとされている。 さらに対象となる石炭火力発電所の計画が建設されてすべて稼働すると次のような悪化が想定される。

・東京・千葉エリアでは、現在の大気汚染レベルに加え、計画されている新規石炭火力発電所による健康影響がさらに悪化することになり、その影響は260人/年(95%信頼区間140〜370)の早期死亡者数と、30人の低出生体重児として現れると推定される。早期死亡者のうち、180人は微小粒子状物質PM2.5への、80人は二酸化窒素(NO2)への暴露に起因する死亡とされる。これは、一般的な火力発電所の稼働年数である40年間に、計6,000〜1万5,000人が早期死亡し、1,200人の低出生体重児が出産される原因となり得ることを示している。

・大阪・兵庫エリアでは、全ての計画中の発電所が建設されて稼働したとすれば、新規石炭火力発電所による影響は、200人/年(95%信頼区間100〜208)の早期死亡者と、20人の低出生体重児として現れると推定される。早期死亡者のうち、130人は微小粒子状物質PM2.5への、70人は二酸化窒素(NO2)への暴露に起因する死亡とされる。発電所が40年稼働すると想定すれば、4,000~1万1,000人が早期死亡し、800人の低出生体重児が出産される原因となり得ることを示している。

なお、レポート本文は以下のサイトからダウンロードできる。
日本語版
英語版 

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