2017/05/17 グリーンピース声明:安全上の問題を残したまま、高浜原発4号機が再稼働

プレスリリース - 2017-05-17
国際環境NGOグリーンピース・ジャパンは本日5月17日、関西電力が高浜原発4号機(福井県)を再稼働させたことを受けて、以下の声明を発表しました。

「本日再稼働した高浜原発4号機は、安全上の問題が原因で地方裁判所から二度も運転を差し止めを受けています。これは、安全上の懸念がいかに深刻かを示しています。これまでも原子力産業界寄りの判断をしてきた高等裁判所が、差し止めを覆したのは想定内のこととはいえ、この安全上の問題は何ひとつ解決していません。前橋地方裁判所は2017年3月17日、東京電力福島原発事故について国と東京電力の責任を認めました。関西電力と原子力規制委員会は強引に再稼働を進めていますが、前橋地裁の判決内容を重く受け止め、いったん立ち止まるべきです。

2016年3月9日、大津地方裁判所は、高浜原発3、4号機について、関西電力の2つの原発の運転に対し画期的な差し止め仮処分を決定しています。日本で、そしておそらく世界でも初めての稼働中の原発への停止命令でした。

高浜原発4号機の再稼働により稼働中の原発は4基となり、6月上旬には3号機も再稼動すると報道されていますが、多くの市民による法的、政治的、社会的な抵抗のため、いまだ多くの原発が再稼働していません。東電福島原発事故前には電力の3割を占めていた原発の割合が今は数パーセントに激減し、先がない原発の未来を象徴しています。安倍政権も電力会社も、原発依存から脱却し、気候変動に対する解決策でもある自然エネルギーの大幅推進へと舵を切るべきです」

 

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