2017/09/15 グリーンピース、本日クラウドファンディング開始ー ー「福島原発事故をめぐる政府の帰還政策は人権侵害」 国連勧告を目指して、被害者をジュネーブへ

プレスリリース - 2017-09-15
国際環境NGOグリーンピース・ジャパン(東京都新宿区、以下グリーンピース)は、「原発事故被害者10万人の声を代弁する福島のお母さんを国連に送りたい」(注1)と題して、東京電力福島第一原発事故により故郷からの避難を余儀なくされている女性(園田さん:注2)を、10月にスイス・ジュネーブで行われる国連人権理事会の普遍的定期的審査(UPR)事前セッションに送るプロジェクトの支援を求め、本日9月15日からクラウドファンディングを実施します。原発事故から6年半が経った現在、なお放射線レベルが高い地域へも帰還政策を推し進める政府によって、被害者、特に女性と子どもへの人権侵害が深刻化しています。園田さんは被害者を代表して、10月12日にその状況を国際舞台で訴える予定です。

グリーンピースは、国連の中でNGOが持つ最高位の「総合協議資格」を有し、この資格も生かしながらUPR事前セッションへの原発事故被害者のスピーカー申請を行った結果、園田さんがスピーカーの一人に選ばれました。そして、来年3月に国連人権理事会本会合で採択される本審査の「結果文書」に、原発事故をめぐる人権侵害についての指摘が盛り込まれることを目指しています。実現すれば、原発事故に起因する人権侵害が、いま日本で起きている深刻な人権問題の一つとして国連に認知され、日本政府に正式に改善勧告されることになります(注3)。

グリーピースは本日開始するクラウドファンディングを通じて、園田さんと彼女をサポートするグリーンピースの専門家の旅費、滞在費、そして国連各国代表者とのミーティング費用等の一部をまかなう予定です。

園田さんは、福島県の自然豊かな山間部で地域のつながりを感じながら、夫と息子と三人で暮らしていましたが、事故後、息子への被ばくを懸念し故郷を離れて避難生活を続けています。政府は、原発事故被害者への賠償や住宅支援を打ち切って、いまも放射能汚染が続く地域へも帰還を促しています。このような政府の方針により、日本社会の中で社会的弱者であり、かつ放射能の影響をより強く受ける女性や子どもが、社会生活の上でも経済的にももっとも深刻な被害を受けます(注4、注5)。

園田さんは、「私にとって、子どもをまもること以上に大切なことはありません。だから避難生活を続けているのです。国、東京電力には、誠意をもって福島第一原発事故の責任をとっていただきたいです。そのために、グリーンピースと一緒に国連に行き、私たちの経験をお話しして、国際社会の目を向けたいと思います」と語りました。

グリーンピース・ジャパン、シニア・グローバル・エネルギー担当のケンドラ・ウルリッチは、「日本政府は、原発の再稼働を進めるために、福島への帰還政策を推進しています。原発事故の被害者、特に女性と子どもへの人権侵害は、事故以降ずっと続いており、この6年半で悪化しています。私たちは、日本政府の帰還政策によって引き起こされている人権侵害の状況を国際社会の目にさらし、当事者の声を届けることによって、原発事故被害者の人権状況の改善につなげたいと考えています」と語りました。

 

【クラウドファンディング概要】

◇タイトル:原発事故被害者10万人の声を代弁する福島のお母さんを国連に送りたい

◇URL:http://www.greenpeace.org/japan/UPR

◇目標金額:1,500,000円 

出資金は500円から10,000円まで選択でき、出資者は希望する額でプロジェクトに参加が可能。

◇関連イベント:10月に、国連会議が行われるジュネーブの園田さんと日本の支援者を生中継でつなぐイベントを開催予定 

 

【国連人権理事会の普遍的定期的審査(UPR)とは】

国連人権理事会の創設に伴い、国連加盟国(193カ国)全ての国の人権状況を普遍的に審査する枠組みとして盛り込まれた制度。今年は、日本についての審査が行われる。10月の事前セッションのあと、11月の作業部会で国連加盟国すべてが議論に参加、審査結果としての結果文書は3月の人権理事会本会合で採択される。結果文書は、勧告及び(または)結論と被審査国の自発的誓約から構成される。

外務省: http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/jinken_r/upr_gai.html

参考ブログ: http://www.greenpeace.org/japan/ja/news/blog/staff/blog/60186/


注1)2011年の原発事故発生当初、14万6千人が避難を余儀なくされ、2017年8月時点でも福島県の発表で県民の5万5千人が避難生活を続けている。さらに、この数に含まれない避難指示区域外からの避難者等も存在。このような原発事故被害者の数を象徴的に捉え、本プロジェクトでは10万人と表現。

注2)プライバシーに配慮し、姓のみの公開

注3)グリーンピースから国連機関に提出した意見書:
意見書全文/英語
意見書提言部分/日本語 

注4)グリーンピース報告書、政府の帰還政策は原発事故被害者の 人権侵害と指摘 ーー女性・子どもへの被害は深刻   

注5)今年5月時点で、自主避難者への住宅支援が打ち切られた問題を巡り、少なくとも16都道府県の80地方議会が、避難者の窮状を指摘し、国などへ支援継続を求める意見書を可決

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国際環境NGOグリーンピース・ジャパン

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