2018/03/29 『お魚スーパーマーケットランキング7』発表 ーー個別の取り組みは進展も、絶滅危惧種は販売継続。 揺らぐ持続可能性の定義 | 国際環境NGOグリーンピース

2018/03/29 『お魚スーパーマーケットランキング7』発表 ーー個別の取り組みは進展も、絶滅危惧種は販売継続。 揺らぐ持続可能性の定義

プレスリリース - 2018-03-29
国際環境NGOグリーンピース・ジャパン(東京都新宿区、以下グリーンピース)は本日29日、国内大手スーパーマーケット15社の「持続可能な魚介類の調達方針」を調査した『お魚スーパーマーケットランキング7』(注1)を発表しました。調査の結果、持続可能な魚介類の調達の柱となる調達方針を策定し、公開しているのは、イオン、イトーヨーカドー、コープデリの3社のみでした。前回の調査後、新たに調達方針を策定・導入したスーパーマーケットはなく、全体的に大きな進展はありませんでした。

本ランキングは、スーパーマーケットの持続可能な魚介類を調達するための取り組みや課題を明らかにするために、2017年11月から2018年1月にかけて実施したアンケート調査の結果です(注2)。乱獲などの海洋生態系破壊や水産業界に蔓延する人権問題の終焉を目指し、スーパーマーケットの責任ある調達を促進するとともに、消費者への意識啓発を目的とし2011年から毎年実施しています。

<ランキングの主な結果>
●上位
1位イオン(69.6%、 通算6回目の1位)、2位コープデリ (47.1%)、3位西友 (41.3%)
調達方針と基準に関しては大きな改善はありませんでしたが、達成期限を設定した認証商品の拡大や漁業改善プログラムへの参加など、よりサステナブルな魚介類を増やすための積極的な取り組みが下位と差をつけました。

●下位
8位オークワ (11.8%)、11位ライフ (3.4%)、12位マルエツ(2.9%)
各社が改善への取り組みを進める一方で、前回調査より退歩もしくは全く改善がなく順位を下げました。消費者がよりサステナブルな商品を選択するための判断材料となる信憑性のある情報の公開を求めます。(イズミヤ、バロー、フジは回答なし。取り組みの実態は不明)

●絶滅危惧種
絶滅危惧種のウナギとマグロ計7種のうち、ニホンウナギ、大西洋クロマグロ、太平洋クロマグロ、メバチマグロ、ミナミマグロを調達しないと定めるスーパーマーケットは皆無でした。

●洋上転載
洋上転載に由来する魚介類を扱わない決まりを設けたスーパーマーケットはありませんでした。監視の目が行き届かない洋上転載は、IUU漁業への関与リスクを高めるだけでなく、強制労働や不当な労働慣行などの人権問題を助長する要因となることが分かっています。

エシカル協会代表理事の末吉里花氏は、「水産物は日本人にとって馴染みが深く、当然のようにいつでも食べられる無限な資源だと思ってきました。それが今、魚を含めた海の生き物たちが様々な観点から危機に瀕している。守れるのは、私たち人間だけです。私たちが海で起きている問題を知れば、解決に導く方法を編み出せます」とコメントを寄せてくれました。

グリーンピース・ジャパン海洋生態系担当の小松原和恵は、「表面的に解釈された「持続可能」な調達ではなく、海の生態系と労働者を傷つけないことを必要最低条件とする思い切った決断が必要です。日本の食卓にのぼる水産物の主な購入先はスーパーマーケット。その購買力を賢く使えば、グローバル化し複雑に絡み合ったサプライチェーンを遡り、水産業界を清浄化する大きな力になります」と訴えました。

【調査概要】
調査方法:アンケートおよび回答票を送付
調査期間:2017年11月〜2018年1月
調査対象:売り上げ、店舗数、関連企業などを総合的に判断し業界の大手を選出。
イオン、イズミ、イズミヤ、イトーヨーカドー、オークワ、コープデリ生活協同組合連合会、西友、バロー、フジ、平和堂、マルエツ、ユニー、ライフ、ラルズ(50音順)
調査項目:調達方針、持続可能性、トレーサビリティ、イニシアチブ(普及活動)、絶滅危惧種

注1)『お魚スーパーマーケットランキング7 』
注2)スーパーマーケット15社からの回答一覧

 

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