グリーンピースでは、いまだに汚染地でありながら多くの人が住む福島市内について事故直後から継続して放射線調査を行っています。 今回は、福島市内に加え、避難指示が2014年4月に解除された田村市都路、2014年10月に解除された川内村の一部地域、そして全村避難が続く飯舘村のモニタリング調査を行いました。
除染で出た放射性廃棄物が大量に除染現場近くに保管され、人々が、放射性廃棄物と隣り合わせでくらしています。解決策のない問題を生み出す原子力発電は停止するべきです。
福島市中心部47カ所、渡利地区(小倉寺一カ所含む)28カ所を測定しました。 以前、高汚染(ホットスポット)が見られた場所、また、人通りの多い通りの植え込み、阿武隈川沿いの土手などを測定しました。
グリーンピースは2011年3月より当地での放射線調査を開始。同じポイントでは、福島市内の放射線量は減少しているところが多数ありました。しかし、未だに放射線量の高い場所が残っていました。
>福島市の空間放射線量 (PDF)をご覧ください。
>【関連ブログ】原発事故から1336日。私たちは何を得て、何を失ったのか? グリーンピース、福島放射線調査を実施[同行手記]
>【関連ブログ】優先順位に問題あり。除染の効果は?福島の状況は?グリーンピース、福島放射線調査を実施 [結果概要]
>調査結果プレゼンテーション資料
過去の測定ポイントに沿って、国道沿い、個人宅、林道など24カ所を測定しました。
昨年調査時と比較し、放射線レベルは概ね同じでしたが、再汚染も起こっている可能性があります。また、いまだ主要道路上の計測地点の34%で0.23uSv/h(除染の長期目標)以上のままでした。
>田村市の空間放射線量 (PDF)をご覧ください。
【参考ページ】グリーンピースは2013年10月に田村市にて放射線調査を実施しており、今回が2回目の調査となります。>2013年の調査結果はこちら
福島県川内村の一部地域では、2014年10月に避難指示が解除されました。原発から20キロ圏内を含む自治体としては田村市に引き続き2例目になります。
鍋倉地区2か所(除染により発生した放射性廃棄物仮置き場)、糟塚の村道10カ所を測定しました。
除染済みの道路は、都路の元の避難指示解除準備区域と比べ、約2倍高い放射線量が測定されました。それにもかかわらず、避難指示は解除され、住民への補償は2015年10月までに打ち切りになる可能性があります。
>川内村の空間放射線量 (PDF)をご覧ください。
村役場周辺や、中心部道路など14カ所を測定しました。
政府による非常に大規模な除染作業が進行中ですが、これまでのところ効果は不十分といえます。作業完了後、十分な検証が必要と思われます。 村はひどく汚染されており、住民が安全に帰還する目途が近々たつとは考えにくいと思われます。
>飯舘村の空間放射線量 (PDF)をご覧ください。
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© Noriko Hayashi / Greenpeace
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