調査結果
10月24日から11月6日にかけて、福島県、宮城県、東京都、千葉県、神奈川県の店舗で購入した、北海道~太平洋産の魚介類25サンプル中3サンプルから、1キログラムあたり最大78ベクレルの放射性セシウム(セシウム134+137)が検出されました。
検出された3サンプルは以下の通りです。
- イオン(福島県)で購入したマダラ
「岩手」とラベルに記載
- ユニー(アピタ)(神奈川県)で購入したマダラ
「北海道」とラベルに記載
- ユニー(アピタ)(神奈川県)で購入したスズキ
「千葉」とラベルに記載
第9回目調査に引き続き、マダラで放射性物質が検出されました。
日本で獲れるマダラは複数の系群に分かれていますが、太平洋北系群のマダラは東日本太平洋沖を南北に移動しています。
今回放射性物質が検出された岩手県を産地とするマダラは、汚染海域から北上した太平洋北系群のマダラが岩手県で水揚げされたものだと考えられます。
一方、放射性物質が検出された北海道を産地とするマダラに関しては、太平洋北系群のマダラが北海道の漁港で水揚げされたと考えられますが、産地情報が「北海道」しかない状態では、北海道沖を泳ぐ陸奥湾産卵群の可能性も否定しきれず、断定することができません。
また、今回放射性物質が検出された千葉産を産地とするスズキにおいても、東京湾で獲られたものなのか外房で獲られたものなのか、あるいは他の海域で獲られたスズキが千葉県の漁港に水揚げされたものなのか、「産地:千葉県」というだけの情報では断定することができません。
商品およびサンプル購入先店舗などの情報は、PDFでご確認ください。
調査内容
- 調査期間: 2012年10月24日~11月13日
- 対象: 合計 25サンプルの鮮魚
東北地方で購入した魚、15サンプル
関東地方で購入した魚、10サンプル
太平洋側で漁獲された天然魚
マダラ、サンマ、カツオなどの季節の魚
マアジ、サケなどの食卓になじみ深い魚
- 購入場所: 大手スーパーマーケット5社(イオン、イトーヨーカドー、ユニー(アピタ)、ダイエー、西友)
- 検査方法: 第三者機関で、ゲルマニウム半導体検出器を用いてヨウ素131、セシウム134、セシウム137について検査
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測定方法の違いにより放射性ストロンチウムの測定には、数週間の時間がかかり、費用も高額であることなどから、グリーンピースは放射性セシウムの測定を優先して行っています。
同時に、放射性ストロンチウムの調査規模が拡大されるよう、日本政府に要請しています。 引き続き、皆さまが自らの健康を守るため自衛の対策を取れるよう、そして皆さまと一緒に企業の方針や政府の政策を変えていくために、グリーンピースは調査を続けます。