原発にもメーカー責任を

記事 - 2013-02-19
 

※こちらのオンライン署名は11月11日をもって終了いたしました。ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。いただいた署名は11月12・13日に日立・東芝に提出いたしました。その際の様子は、こちらのブログでご覧いただけます

エアコンだけでなく、原子炉もつくっている

日本企業で原子炉をつくっているのは、日立、東芝、三菱重工の3社。
エアコンなど家電でおなじみのメーカーですが、原子炉もつくっているのです。

福島第一原発の場合、発電所を運転していたのは東京電力、原子炉をつくったのは日立、東芝、
そしてアメリカに本社があるGE(ゼネラル・エレクトリック)*でした。

なお、三菱重工は関西電力の大飯原発などのメーカーです。
(*GEと日立は現在、原発事業を経営統合しています)

新しい家電を発売するときには、あんなにいろいろ宣伝をするメーカーさん。

でも、大事故を起こした自社の商品=原子炉については知らん顔。事故の責任をどう考えているか、公式見解も発表していません。

だから、グリーンピースは原子炉メーカー3社にお手紙を送って、直接聞いてみました。

責任をあいまいにできるから、
原発ビジネスが拡大

つくった原子炉が大事故を起こしたにもかかわらず、沈黙している原子炉メーカー。
でも、原発ビジネスの拡大には積極的です。

日立は今後7年で原発ビジネスの売上高を2倍の3600億円に、東芝は今後5年で1兆円、三菱重工は2014年度に2011年度比1.6倍の4000億円の売上達成をめざすと公式に発表しています。

【参考資料】
・日立 2013年6月13日発表の電力システム事業戦略
・東芝 同年5月17日発表の中期経営計画
・三菱重工 2013年4月26日発表の2012事業計画進捗状況

福島第一原発での燃料取出し技術の開発、新型原子炉の開発、海外の原発推進国への原発の輸出を売り上げ拡大チャンスと計画しているのです。

原子炉メーカーは責任を免れている?

家のストーブに問題があって火事になれば、ストーブを作ったメーカーが責任に問われます。
被害者の保護が第一に考えられているからです。

でも、原子炉は例外です。
なぜなら、原子炉メーカーの賠償責任を問えないようにする法律の一文があるからです。(原子力損害の賠償に関する法律 第2章第4条)

「原子力損害の賠償に関する法律」(原賠法)は、原発で事故が起きたとき、だれがどう責任をとるかが記されている法律。

この法律では、発電所を運転していた企業(今回の場合は東京電力)だけに事故の責任があるとしています。
このため、事故につながるはっきりとした欠陥が証明できない限り、
原子炉メーカーが責任を問われることはありません。賠償を負担することもありません。

原発にもメーカー責任を

16万人以上がふるさとを失い、たくさんの人生を変えてしまった福島第一原発事故。
補償のための賠償金は、東京電力だけでは払いきれず、すでに3兆2000億円の税金が投入されています。
(なお、被害総額は20兆円とも言われています)

一方で、つくった原子炉が大事故を起こしたにもかかわらず、一切の賠償責任を問われず、これからも原発ビジネスを拡大する原子炉メーカー。

あまりにも、不公平ではないでしょうか。

原発を推進するなら、責任も常にともなうべきです。
その責任を引き受けることができないならば、原発をつくったり動かしたりする資格はないのではないでしょうか。
(ちなみに、法的にメーカー責任を問えるインドでは、原発ビジネスの拡大が阻まれています)

原賠法は、今年8月末までに改正が予定されていましたが、きちんと議論がされないまま国会は6月末に閉会に。
改正は、秋の臨時国会か、来年1月からの通常国会以降に持ち越しとなりました。

もっともっと、「原発にもメーカー責任を」の声を高めるチャンスです。
原発事故を二度とくりかえさないために、原発にもメーカー責任を問えるよう原賠法改正を求めましょう。

ご寄付でいっしょに原発のない明日をつくりましょう。


グリーンピースの調査をはじめとした活動は、企業・政府からではなく一人ひとりの市民のみなさまのご寄付で実現しています。
例えば、一日33円=毎月1000円の継続的なご支援が、原発メーカーの責任を問う活動を可能にします。
ぜひ、ともに行動しましょう。



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