10月末、東太平洋における太平洋クロマグロの資源管理を話し合う国際会議が開催されます。同種の国際科学機関は漁獲量の低減を提案しており、日本政府はこれに則る考えですが、現在メキシコがその措置に反対しています。
そこで、グリーンピース・ジャパンは、2014年9月22日から10月3日にかけて、メキシコからの太平洋クロマグロ輸入を手掛ける企業を中心に日本の大手商社・水産企業14社を対象に、太平洋クロマグロの輸入実績及び方針を調査しました。

漁獲量削減に反対しているメキシコの未成魚の漁獲は、2012年には日本を上回り、太平洋全体の半分近くを占めています。また、同国で漁獲される未成魚は畜養され、そのほとんどは日本市場で消費されているため、メキシコを合意に導く最大の力を持つのは、これまでその大きな需要を作ってきた市場国、日本です。
そこで、グリーンピース・ジャパンは、メキシコからの輸入に携わる大手商社・水産会社を対象に調査を行いました。

その結果、複数の企業がこの事態を深刻視し、国際会議の行方に注目すると同時に、官民挙げての対策が必要で、日本政府の進行に企業として協力する姿勢を明らかにしています。その一方で、現在メキシコ日本間の同種の貿易を行っている企業から輸入の中止・削減に関する言及はありませんでした。
また回答を拒否した企業も多く、太平洋クロマグロのビジネスと資源の未来が、未だ闇に包まれていることも浮き彫りになりました。

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国際的資源管理の策定・実施に非協力的なメキシコで
漁獲・畜養(*1)される太平洋クロマグロの輸入について
商社・水産企業名 輸入実績の有無 各社の考え
日本水産株式会社 回答拒否 回答拒否
株式会社道水 回答拒否 回答拒否
シリウスオーシャン株式会社 回答拒否 回答拒否
株式会社日本マリン 回答拒否 回答拒否
三菱商事株式会社 あり 「国際間の資源管理措置策定に加え、その実行や運用上、最終的には国内における枠組み作りや法制化も重要だと考えております」
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マルハニチロ株式会社 あり 「輸入中止・削減については日本政府の指導を順守致します。ただ、日本向けの刺身消費が資源量の悪化に及ぼす影響以外の考察、統計開示が全くなされていない現状では我が国への輸入規制がどの程度有効なのか疑問は残ります。例えば、メキシコからは天然マグロは殆ど輸入されていませんが、現地での缶詰原料としての利用については情報が皆無です。地中海でも刺身用としての日本への輸出が盛んになる前には、缶詰原料として利用されておりましたし、メキシコでもキハダの漁獲時期でない時には、クロマグロの未成魚が利用されているとも聞いております。」
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大都魚類株式会社 あり 「現行の卸売市場法の下では、委託で出荷された品(太平洋クロマグロを含む)を拒否することはできないため、政府機関がリーダーシップをとり方針を出すべき。業界においては、その方針を遵守するという形で、資源保護に貢献していくのが良いと考えます。」
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GLOBALシーフーズ有限会社 あり 「日本国関係官庁の指導に従った行動を取る方針です。」
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伊藤忠商事株式会社 なし 「国際管理機関にて議論され、決議された内容のもと水産庁に適宜助言を仰ぎながら自然生態系並びに生物多様性、地域環境及び地球環境の保全に配慮する」
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丸紅株式会社 なし 「弊社では、太平洋クロマグロの取り扱いはございませんが、持続性を確保するために、貿易/市場の面からも、水産物を取り扱う関係者が適切な資源管理に取り組むことが必要と考えます」
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双日株式会社 なし 「生産に関して国際的な管理の枠組みが纏まるのが最良ですが、それを明らかに逸脱する生産がなされる場合には市場側でも資源の持続性に配慮してどう行動すべきか業界全体で考えていく必要があると思います」
「貿易の規制に関しては様々な課題があると思いますが、それ(メキシコからの輸入の中止・削減)が不可避となり政府機関がその導入を進める場合は企業として協力していきます」
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三井物産株式会社 なし 「太平洋クロマグロにつきましては、弊社並びに関係会社において近年輸入実績はございませんが、IATTC(*2)の特別会合が開催され、ISC(*3)の勧告に基づいた国際的資源管理措置の策定がされることを望みます。企業は、法令・規則や国際機関の合意内容を順守し持続可能な取引を行うものと了解致します」
「IATTCの特別会合が開催され、ISCの勧告に基づいた国際的資源管理措置の策定について、加盟国政府によるコンセンサスが得られ採択に至った場合は、企業は同種の取扱いにあたり関連する法令・規則を順守し持続可能な取引を行うものと了解致します」
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東邦物産株式会社 なし 「太平洋クロマグロにつきまして、輸入実績はございませんが、IATTCの特別会合が開催され、ISCの勧告に基づいた国際資源管理措置の策定がされることを望みます。企業は、法令・規則や国際機関の合意内容を順守し持続可能な取引を行うものと了解致します」
「IATTCの特別会合が開催され、ISCの勧告に基づいた国際的資源管理措置の策定について、加盟国政府によるコンセンサスが得られ採択に至った場合は、企業は同種の取扱いにあたり関連する法令・規則を順守し持続可能な取引を行うものと了解致します」
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*1 畜養:漁獲した幼魚・未成魚を生け簀で大きくなるまで育てること
*2 IATTC:全米熱帯まぐろ類委員会 (Inter-American Tropical Tuna Commission)
*3 ISC北太平洋まぐろ類国際科学委員会
取り扱いがない
取り扱いがある
回答拒否

 

 

いま、わたしたちにできること
本マグロとも呼ばれ、お寿司やお刺身の主役としておなじみの太平洋クロマグロ。
太平洋クロマグロの個体数はいま人類による漁獲が始まって以来過去最低レベルに落ち込んでいて、
このままではいつ絶滅危惧種に指定されてもおかしくない状態です。
海には初期資源のわずか4%しか残っておらず、また漁獲量の95%以上が未成魚で占められていると報告されています。
同種はその名の通り太平洋を広く回遊するため、国際的な資源管理が欠かせません。
グリーンピース・ジャパンは、この未成魚の資源管理保護措置が太平洋を包括する形で策定・実施されることが、
太平洋クロマグロを次世代に残す第一歩だと考えます。

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