ママうみ座談会 第2回
「じゃ、行動してみる? 感謝の気持ちを忘れず!」
2012年10月18日
崎田さん: スーパーを信頼する基準って何かな? 生産者の顔が見えるとか?
上條さん: 安いからじゃ買わないでしょう。
田島さん: 店側の対応ですかね。自分は、玄米の放射能の検査体制など、お店に確認してから購入しています。
花岡: 売る側と買う側のコミュニケーションで、信頼ができるのでは?
崎田さん: 「いつも買わせてもらっていますので、きちんと表示をお願いします」って姿勢でお店の方と接すると、向こうも丁寧に対応してくれる感じがする。
上條さん: でも、聞かないと教えてくれない店よりも、はじめから情報を出している店の方が信頼できるかな。
加藤さん: きちんと検査をして、情報を出しているお米屋さんには、人が戻ってきているし。
新井さん: やっぱり、きちんと対応した企業だと、信頼できるし利用したいと思う。
上條さん: でも、企業からのメールの回答を見ていると、質問に答えてなかったり、こちらの信頼を満たしてくれるものは少ない気がするかな。
崎田さん: それって、メールの書き方にもよるかもしれない。「いつもおいしく食べさせていただいております」とか、「うちの息子が大好きで」とか、「いつもありがとうございます」とか低姿勢で書くと、向こうも丁寧に答えてくれるときもあるよ!
上條さん: 丁寧な対応で好印象の回答だと、これから先もそこでお買いものしたいって思う。
崎田さん: そうだね。上から目線しすぎないで、お願いする気持ちで企業に連絡するって大切。
田島さん: 怒ってばっかりじゃダメなんですね。
新井さん: うんうん。企業の対応によって私たちの印象ってすごく変わるし、私たちの対応によっても企業が変わると思う。
加藤さん: あと、ネットで情報が開示されているお店の方が、安心感があって消費者としては選んじゃう。
上條さん: そうだね。ここなら安心できるなって思う。
新井さん: 不安を持っている時だからこそ、ネットで情報を開示してくれているのはすごくいい。やれるだけのことをやろうという姿勢が信頼につながる。
上條さん: そうそう、やっぱり情報開示が大切だよね。
花岡: 企業に情報を出してもらってはじめて、自分たちの基準で商品を選べますね。安心して買うことができますよね。
加藤さん: 情報を隠そう、隠そうとするから、信頼関係が築けないんだよね。
ママうみ実行委員会 調査結果 企業からの回答
花岡: ママうみ実行委員会のメンバーも100人に到達しました。そしてこちらが、企業に問い合わせた結果、戻ってきた回答です。
http://www.greenpeace.org/japan/mamaumi/result/
上條さん: やっぱり、こういうのを見ると、応援したい企業が増える。
花岡: すべて、実行委員メンバーのみなさんのおかげで、このような情報が集まりました。
新井さん: どのスーパーや回転寿司店に行きたいか、行きたくないかがより鮮明になる。
花岡: でも、まだ回答を得ていない企業があるので、引き続きメンバーの方には企業への問い合わせを呼び掛けています。
田島さん: 今までなかったものに基準値を決めて「ここまでOKだから食え」っていう国の対応が許せない。事故のあと、「急に大丈夫だから」っていう筋の通らない姿勢に憤りを感じる。
花岡: 僕もそこにいらだちを感じています。安全を守るのは本当は政府なのに、政府がやらないからスーパーがやっている。スーパーは業界団体を通じて国に要請しているけど。
田島さん: 民間が動いて、腰の重い政府が動く構図ですね。
上條さん: 私たちも自治体交渉をやってきたけど、やっぱりスピードが遅い。子どもを守る視点が足りない。だから、社会から変えなければいけないって思います。
花岡: だから、ますます応援する姿勢が大切ですね。
田島さん: そして人数がなによりも大切って思います。周りに人がいるか、一人かで全然違う。
花岡: スーパーと交渉をしていると、彼らは一件の「お客様の声」のうしろに100人の需要があると考えると言いますね。
崎田さん: でも自分で言える人ってすごいですよね。私はなかなか・・
花岡: じゃ、さっそく行動してみますか? メールで。まだ返答がない企業があるので。
崎田さん: そうですね。電話じゃなくて、メールだと私にもできます。
花岡: きちんと文章に残してという意味でも、メールや手紙で聞くのはいいことですし。
崎田さん: まだ回答のないイオンにメールで聞いてみます。
田島さん: イオンはゼロって言っていますよね?
花岡: そうですね。消費者と昨年一緒に行ったグリーンピースのキャンペーンがきっかけで、放射能「ゼロ目標」と掲げてくれましたね。食品放射能調査(http://www.greenpeace.org/japan/monitoring/)をしてその数値をホームページに掲載したりもしていますよ。もちろんまだ完璧ではないけど、でも業界最大手が政府よりも厳しい取り組みをすることの、市場への影響力は大きいです。
田島さん: 風評被害を払しょくするには、数値を出すしかないですね。100(ベクレル)以下なら大丈夫だけでなく、数値を出してほしい。
新井さん: セシウムだけではなく、他にも測ってほしいな。
田島さん: だからますます産地表地が大切になりますよね。
花岡: みなさんもその思いを、いつも行くスーパーや回転寿司店などに伝えてください。どういう取り組みをしているのか、メールで聞いてください。お客様が何を考え何を欲しているかの情報は、企業にとって最も欲しいものなのです。
崎田さん: メール書けました。「お願いします」的な感じにしました。
先日買い物に行ったときに疑問に思ったのですが、お魚売り場の産地表示が「長崎」「千葉」などの表示だったのですが、水揚げされた場所なのか魚が獲られた場所なのかが分かりませんでした。今、放射能の問題などもあって魚が獲られた場所が分かるととても買いやすいです。できましたら、魚が獲られた場所を細かく表示していただけないでしょうか。これからもイオンさんで買い物を続けていきたいと思っています。どうぞ、よろしくお願いいたします。
崎田さん: 送信しちゃいます。やっぱり文章で残すことで、相手が真摯に受け取ってもらえるので、メールで聞くのが一番いいですね。
花岡: 返事が返ってきたら、教えてください。企業からの回答をアップデートしますので。
各社の方針や取り組みに対しての回答をオンライン上で公開の場で比較することは、消費者にとっては、どのスーパーや回転寿司店などで安心して魚介類を買ったり食べたりできるかの目安となるので、とても有益な情報ですね。
次回は、どのように情報を広げたり、自分たちの活動を伝えるのかお聞きします。
(ママうみ座談会は、毎週木曜更新です。 )
座談会でみなさんが見ていた企業からの回答はこちら >>
photo: © GREENPEACE/Kazuya Hokari