サプライチェーンの裏側ー世界のマグロ産業にはびこる人権問題

出版物 - 2016-11-11
 

日本語版発行:2016年11月11日

本レポートは、グリーンピース東南アジア支部で発行された「Supply Chained: Human Rights Abuses In The Global Tuna Industry」の和訳版です。

世界の海(特に公海)は地球上で有数の無法地帯であり、日常的に環境犯罪や社会犯罪が罰せられないまま見過ごされている。近年、東南アジアを特集した複数の海外メディアの報道が注目を浴びてから、漁業界における労働者の搾取がますます世界的な関心事になりつつある。

特にタイの水産業界は、人身売買、児童労働、強制労働など国際的に悪名高く、水産物の輸入大国である日本にとって、決して他人事ではない。

タイ・ユニオン・グループはツナ缶業界の世界最大手であり、人権侵害、海洋生物の大量廃棄、破壊的漁法による絶滅危惧種の殺傷など、水産業界の闇の部分と関係があるとされてきた。巨大企業であるタイ・ユニオン・グループ(以下、タイ・ユニオン)はサプライチェーン全体の労働条件について膨大な影響力をもっている。

本レポートでは、マグロのサプライチェーンで重大な人権侵害と強制労働が行われていることを明らかにし、タイ・ユニオンなどの巨大企業が行動をとることの必要性・緊急性を訴えるものである。

グリーンピースは、タイ・ユニオンに対して、人権侵害や破壊的な漁業をサプライチェーン上から排除するよう、世界的なキャンペーンを展開している。

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目次:
01 要約
02 はじめに
03 提案
04 結論

 

発行:国際環境NGOグリーンピース東南アジア支部
翻訳・編集:国際環境NGOグリーンピース・ジャパン

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