西オーストラリア州知事「遺伝子組み換え食品は独立の安全性審査機関が審査するまで、いったん販売をやめるべき」と訴え


オーストラリアでは、西オーストラリア州のアラン・カーペンター知事が最近、「遺伝子組み換え作物は、独立機関による審査がその安全性を明らかにするまで、販売ルートに乗せるべきではない」と発言したことが話題になっています。西オーストラリア州は遺伝子組み換え作物の作付けを州全体で禁止している州です。知事はさらに遺伝子組み換え食品については、州単位ではなく、連邦政府が国としてガイドラインを出し、法としての表示制度を強化すべきだと訴えました。

食糧高騰が世界的な問題となり、世界の首脳レベルでその解決策が論じられている中での、カーペンター知事のこの発言はとても重要だと私は思います。それはこの食糧高騰という世界的な大問題を、ビジネスの好機と捉え、遺伝子組み換え作物があたかもその解決策であるかのように宣伝する遺伝子組み換え作物をあつかう企業や勢力があるからです。

「遺伝子組み換え食品が安全であるとはっきりとした明確な知識もなく、遺伝子組み換え食品は、的確な表示がないために、消費者の台所にひっそりと忍び込んでいる」と知事は警告を発しています。

遺伝子組み換え作物は日本でも88品目(リスト)が安全性審査の手続きを経たものとして認可されていますが、表示が不十分なため、遺伝子組み換え食品かどうかは、表示を見ただけでは読み取ることができません。現在、わたし達にあたえられている情報は、不十分な表示法です。この現状はオーストラリアも日本も変わりません。

化学者のジュディ・カーマン氏は現在の遺伝子組み換え作物の安全性審査は食品として安全かどうかを審査するには方法が不十分であると指摘しています。

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