水戸黄門の印籠のように、この言葉を出せば思考停止に陥らせられる(と米国のジャパン・ハンドラーたちが信じ、鳩山首相も学ばされてしまったらしき)「抑止力」という呪文。

しかし、私たちが思考と生活の中心にすべき最高法規は次のように言う。戦後の日本国民が、未来の歴代政府に対してこう命令したのだ。

日本国憲法 第二章 戦争の放棄

第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、
永久にこれを放棄する。

第二項 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

私たちは、「武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」と自他に対して約束した民なのだ。それなのに「抑止力」として他国の殴り込み部隊(=米海兵隊)をどこに囲うか、いなくなったらどう困るかを真顔で議論し、だれひとり憲法のケの字も言わない。

唯一の実戦による被爆国なのに、米国の核の傘を借りながら核廃絶を願い、世界に訴える姿勢と通じてはいまいか。

 

そろそろ、この異常さに気づきたい。