今日は5人で第1ポイントを守ることとなった。第1ポイントは、4つのポイントの中で最もボーリング調査準備が進んでいる。最上部には、いつでも調査を開始させることが可能な機材一式がすでに積まれており、最も油断が許されない場所だ。


今日の風は生暖かく、穏やかで気持ちいい。

送ってもらった船からヤグラへ乗り移り、今日のメンバー6人がそれぞれの役割を確認。
この第1ポイントのヤグラの上部には調査用機材であるエンジンやバッテリーが重くどっしりと置かれている。この機材は、撤去時以外には絶対に作業員に触れさせられない。


次に触れられてしまったら、このすぐ下の海底掘削が始められてしまうから。

一昨日と違って、今日は、夏日と言えるほどの晴天。水温は25度らしい!
すぐにでも飛び込みたいと思わせるほどに海は青緑に澄み切っていて、太陽の光がとってもありがたい。
やぐらの下にやって来る魚の群れもじっくり観察できる。
座り込みメンバーのJ君もL君もフィンとマスクを準備しながら、飛び込む機会をうかがっている様子だ。


11:00になって、キャンプシュワブ前の浜から防衛施設局が率いる作業船団が現れた。
実は今日は、旧正月。作業船は祝いの儀礼を行ってから沖に出てきたらしい。船上にマツが飾られている。



防衛施設局の船が第1のヤグラに近づいてきて「ヤグラ下部のクランプ10個を交換したい」と言ってきた。




いつでも移動可能な船「NAIWAI」に乗る平良夏芽さんが、座り込むメンバー全員に声をかけ、「皆どうする?作業させてあげる?」と検討することに。


メンバーの意見は、2つに分かれた。


重機一式が載るこの第1のヤグラでは、水中に晒されたクランプを交換しないと、いつこのヤグラが崩れ落ちるか分からないという。
実際に、ヤグラを支えている単管(鉄パイプ)は傾きはじめている。ボーリング調査用に2週間しか海上に立てておかないはずのこのヤグラは、2004年11月に設置されて以来、すでに3ヶ月近く海上の波に晒されていて弱ってきているらしい。 


でも、クランプを交換するということは、このヤグラを撤去するのではなく、このままここに維持させて、いつか海底掘削の作業を始める、という意味。
ヤグラを維持するための作業をすんなりOKすることはできない、と主張した。
でも、ヤグラ周辺の安全確保のためには交換作業を認めざるを得ない、という考えも。


交換作業を断るか、断らないかで皆で悩んだ末、防衛施設局に作業をさせる交換条件として、ヤグラに重く載せられた工具が入っているドラム缶一式を陸へ持ち帰って欲しい、と申し出ることにした。


防衛施設局の担当者は、船上から即答で「そんなコトできないよ!」と言い放って、他のポイントへ去って行った。
とりあえず、今日の第1ポイントのヤグラは守られたことになる。