東日本大震災から1年が経過しました。

この震災により被災された皆様、また現在も不自由な暮らしを送っていらっしゃる皆様に、改めてお見舞いを申し上げます。

また、グリーンピースの活動をボランティア、またご寄付という形で支えてくださった皆様に改めてお礼を申し上げます。

グリーンピースは、震災当日よりオランダにあります本部と連絡を取り、東電福島第一原発事故の緊急対策チームを結成し、放射能被害の低減を最優先に活動してきました。日本政府が、情報公開を怠るなか、国際環境NGOとしていち早く福島県内だけではなく、海洋・海産物の放射能汚染調査を行い情報を発信することができました。

グリーンピースは、これらの情報を発信するだけではなく、具体的な政府や企業への提言としてその実現に向けて働きかけました。飯舘村の避難勧告や、広範囲の海洋調査、そしてスーパーの放射能自主検査などはその後実現されています。

しかし、子供を放射能被害から守る政策はまだまだ十分ではありません。また、悲劇をもたらした原発は全廃ではなく、再稼働の動きを強めています。

グリーンピースは、震災より1年を迎え、改めて原発ゼロの社会を必然とすべく、スタッフ全員で取りくむ所存です。

またこの1年で、新しい市民社会を求める動きが広まっています。

原発事故という悲劇を繰り返さないためには、政府や企業を監視する成熟した市民社会の形成が欠かせません。グリーンピースは、このような市民社会の形成のためにも活動を続けていきます。

原発ゼロ社会を必然にするために。

2012年3月11日

グリーンピース・ジャパン
事務局長 佐藤潤一