ジェットコースターが頂上で停止し、その後「カツ、カツ」と降下に向けて動き出すあの瞬間。

原発の再稼働をめぐる今の動きは、そのジェットコースターに似ている。

明後日の1月18日、大飯原発3、4号機(関西電力)の再稼働に「青信号」が点灯しそうだからだ。


1月18日、ストレステストを「妥当」と初判断?

経済産業省原子力安全・保安院は、1月18日に関西電力大飯原発3、4号機に対するいわゆるストレステストの第一次評価結果を「妥当」と判断する方針だと報道されている(2012年1月15日「大飯原発3、4号機 耐性検査「妥当」…保安院、初判断へ」読売新聞)。

この判断が下されれば、ストレステストに対する初判断となる。

その後、いくつかのステップをクリアしなければ再稼働には至らないが、再稼働に向けて動き始める。

ストレステスト評価は、そもそもその評価基準がないこと、それを判断する委員が三菱重工関連企業から寄付をもらっていたなど「妥当」と判断することこそが妥当ではない状況。未曾有の原発事故を現在進行形で経験している国とは思えない対応だ。

(ストレステストと意見聴取会の問題点についてはこちら


原発ゼロ VS 再稼働

定期点検で日本にある商業用原発54基中、5基が運転するのみになった。

次々に止まる原発は、原発ゼロを目指す私たちにはうれしいニュースだ。

ただ、原発の再稼働をめざす原子力村は着々と逆転劇を狙っている。そして、再稼働への機運は、年度末3月に向けて確実に高まっていく。

3月末には、このまま定期検査に入る原発は52基となる。つまり、残りは2基、4月に定期検査に入る予定の柏崎刈羽6号基と泊3号基のみとなるのだ。

原子力村が一番避けたいのは、原発がゼロになる瞬間を日本が体験してしまうこと。

電力会社は、「電力が足りなくなる」と言い続けてきたが、原発ゼロになる瞬間に、それはもろくも崩れ去る。もちろん、節電を呼びかけたり、計画停電を示唆したりして、経済への影響を誇張するだろう。しかし、それは原発ゼロになった瞬間に「遠吠え」にすぎなくなる。

また、電力会社は再稼働がみえないまま、新しい会計年度を迎えるのは避けたいはずだ。株主からの厳しい目もあるだろう。九州電力の社長交代劇が年度末に行われるのも、原子力村は再稼働への機運を高めるチャンスとして使うだろう。


再稼働コースターを止めるために


ストレステストの1次評価結果を待つ原発は12基に及ぶ(1月15日時点)。

今回、大飯原発に対して「妥当」判断が下されれば、他の原発も次々に「妥当」評価結果を得ていくだろう。

再稼働の問題点をしっかり指摘するのは、再稼働が決まってからでは遅い。

そもそも福島原発事故の原因も究明されていない中で、再稼働コースターがスタートするのは、自力で制御できないジェットコースターを急降下させるようなものだ。


もし、あなたが「即時」であれ「段階的」であれ脱原発を期待するのであれば、再稼働の問題点を今、指摘してほしい。

 

数分でできる、具体的な抗議方法はこちらのブログから

 

 

このブログは、事務局長の佐藤潤一が書いています。

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