SPEEDI検証シリーズ(7)

 

SPEEDIのリスクコミュニケーションとしての役割がようやく認められてきた。


4月2日の参議院予算委員会で、共産党の井上哲士議員、そして社民党の福島瑞穂議員の両名が、京都府が行った福井県の高浜原発のSPEEDIシュミレーションを使い質問を行った。

両議員の質問の様子はこちらの参議院のビデオで見ることができる。

<リンクをクリックすると参議院のHPからビデオをダウンロードします>

 

両議員ともに、原発事故時に広がる放射性物質の範囲として下記のシミュレーション図を示し、京都府や滋賀県が「地元」に含まれるべきだという証拠として平野文科大臣や枝野経産大臣を追及したのだ。

下記のSPEEDI予測は、福井県の高浜原発で事故が起きた時に北風によって放射性物質が京都や滋賀に運ばれる様子を示している。

(3月23日に京都府が公表した福島第一原発事故と同等の規模を想定した高浜原発のSPEEDIシミュレーション)


SPEEDIは、このようにリスクを住民に可視化することができる。

放射性物質がどこまで広がるのか現実味を感じられない住民には、このように可視化してリスクを示すことが最低限必要だ。

原発再稼働の利益とリスクの比較衡量を


福井県の原発を再稼働させる利益と、関西圏の住民を危険にさらすだけではなく、日本の古都京都や水瓶である琵琶湖を放射能で汚染させるリスクをしっかり比較して衡量する必要がある。

その、リスクを住民に理解してもらうには、SPEEDIのようなシミュレーションが現時点で最適だとグリーンピースは昨年から訴えてきた。

「地元」の範囲をめぐって徐々に、リスクコミュニケーションとしてのSPEEDIの活用が理解されつつあるのかもしれない。

 

大飯原発SPEEDIデータの即時公開を


再稼働が話題になっている大飯原発について、実は滋賀県が3月上旬にSPEEDIデータを要請していることが分かっている。

しかし、「福井県の了解がない」として文部科学省は未だにデータを公表していない。

すぐにSPEEDIを公開し、被害を受ける可能性がある範囲を「地元」とすべきだ。

 

 

参考: グリーンピースは、昨年からSPEEDIをリスクコミュニケーションに使うべきと考え、全自治体での利用とデータの住民への公開を求めてきました。SPEEDI検証シリーズ 、ぜひご覧ください。

(0)グリーンピースの要請受けて、全原発SPEEDIデータ 文科省がウェブに公開 (2011年11月25日)

(1)「SPEEDI」をリスクコミュニケーションに使う (2011年11月30日)

(2)SPEEDIの過小評価と滋賀県の独自シミュレーション (2011年12月9日)

(3)初公開! 玄海原発事故SPEEDI、1時間で有明海・佐賀市・福岡市汚染の可能性 (2011年12月22日)

(4)京都府がSPEEDIデータを活用へ 大きな一歩 (2012年2月3日)

(5)大阪、滋賀は今こそSPEEDIを使え (2012年3月17日)

(6)大飯原発でも隠されるSPEEDIデータ (2012年3月27日)

(7)高浜原発事故で、京都が放射能汚染地域に?! (2012年4月3日)

(8) 3か月も隠ぺいされ続ける大飯原発SPEEDIデータ (2012年5月18日)

(9)初公開、大飯原発事故で、京都観光地も汚染の可能性 (2012年5月25日)

(10) 大飯原発:福井県が黒く塗りつぶした放射性物質拡散予測図 (2012年6月19日)

 

 

 

このブログは、事務局長の佐藤潤一が書いています。

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