こんにちは。核・エネルギー担当の鈴木かずえです。

今回の調査では、福島駅から50メートルのところに毎時70マイクロシーベルト(1センチ高)のホットスポットが見つかりました。けれども、敷地内の方に申し上げても、市役所の方に申し上げても、驚く様子はありません。市役所の方には、スポット除染をお願いし、除染されるまでは、子どもさんなどがそこで遊ばないように、表示をお願いしました。

福島駅そばでの調査

福島市の中でも非常に線量の高い渡利地区では、この2月からやっと除染が始まりました。と言っても、まだ、1軒も終わっているわけではなく、地区のあちこちを「除染前計測」しているような段階です。事故から一年がたつのに、本格除染はこれから。去年の11月から除染を開始している福島市の大波地区でも、まだ半分が終わった程度。それも、個人宅だけであり、多くの面積を占める田んぼ、畑、果樹園はまだまだこれから。

「除染には限界があります」と市の担当の方はおっしゃいます。

グリーンピースは、一貫して「除染を避難の代替にしてはいけない」と訴えてきました。今、事故から一年を前にして、国は「避難政策」を終えようとしており、新たな避難地点設定のための詳細調査も、もう行っていません。それでも、グリーンピースは「避難を」と言い続けます。渡利などの高線量の場所からは、行政支援を得て避難する権利があってしかるべきです。遅々として進まない除染が終わるのをお待たせするべきではありません。

現在グリーンピースが集計中の、東電福島原発事故被災者「みんなの健康アンケート」。

そこに寄せられているのは、放射能に対する不安の声です。

野田首相、大臣のみなさん、国会議員のみなさん、そして、行政の方々。放射能に対する不安の声を聴いてください。この不安を取り除くために、国は「広報」をすると言います。

けれども「直ちに健康に影響はない」と広報しても不安はなくなりません。むしろ逆です。

 

「家の中の線量を測ってほしい」「食べ物の線量を測ってほしい」「子どもだけでも内部被ばく検査をしてほしい」…1年たっても、自分の家の、自分が食べる物の、自分の体の中の線量の放射能について、情報のない方がほとんどです。

 

「放射能を測り、伝え、被ばくを避ける対策を講じる」

今、福島でくらしているみなさんの不安を解消するには、それが欠かせません。その上で、避難を希望する方には、避難先での仕事、住宅、お子さんがいれば保育・教育の機会について保証することが、求められています。

みなさん、どうぞ、ご自分の選挙区の国会議員に、福島の今を伝えてください。国は大急ぎで原発の再稼働のプロセスをすすめていますが、最も優先すべきは、被災者の保護ではないですか、と問うてください。

 

ステップ1: 自治体名を検索し、自分がどの選挙区の有権者かチェック。 こちらから

 

ステップ2: つぎに下記サイトの「衆議員小選挙区と参議員選挙区から検索」で都道府県を選んで、検索ボタンを押す。 こちらから

 

ステップ3: 自分の選挙区の議員名をクリックすると、真ん中付近に地元事務所や国会議員会館事務所の電話番号が出てくるので、自分の選挙区の議員に電話して、自分が選挙区の人間であることを伝え、名のり、意見を伝える。

参考:今回の調査についてのプレスリリース