海洋生態系問題担当の花岡です。

放射能汚染が東日本太平洋沿岸の海を汚染している陰で、世界中の海では今も過剰漁業が生態系を持続可能ではないスピードで破壊しています。

絶滅危惧種の「レッドリスト」を定期的に発表している国際自然保護連合(IUCN)は7月7日、マグロ3種(ミナミマグロ、大西洋クロマグロ、メバチマグロ)が絶滅の危機にあり、2種(キハダマグロ、ビンチョウマグロ)が絶滅危惧に近い状態にある、との調査結果を発表しました。

日本はマグロ類の一大消費国。世界人口の2%弱の国で、世界で漁獲されるミナミマグロの約95%、大西洋クロマグロの約80%もが消費されています。メバチ、キハダ、ビンチョウマグロにおいても、もちろん日本は主要消費国。このまま私たちが現実から目を背け消費を続けていけば、海はこの先どうなってしまうでしょうか?また次の世代の寿司や刺身に、どのようなネタを残すことができるでしょうか?

私たち消費者は何をしたらいい?

  • まずは魚介類を購入・消費する際に、より環境への影響の少ないものを選びましょう。

どうやって選ぶの?

  • 選ぶための情報が少ないと感じたことはありませんか?まずはスーパーやレストランに対して、どの魚介類商品が絶滅危惧なのか、どの魚介類商品がより環境への悪影響が少ないかがわかるように、情報提供を求めることから始めませんか(商品ラベルやメニューに記載してもらうとか、商品棚に情報が書かれたボードをおいてもらうとか)?

どうやって求めるの?

  • 消費者の需要に応えたいスーパーやレストランには、通常「お客様の声BOX」が設置されています。BOX近くにあるフォームに意見や要望を記入してBOXに投函すると、その声が担当者に届きます。住所など記載すれば返事もいただけます。普段のお買い物のついでにぜひコメントを書いて送ってはいかがでしょうか?

 

今回のIUCNのマグロ類における結果発表

  • Critically Endangered(絶滅寸前種):ミナミマグロ
  • Endangered(絶滅間近の種):大西洋クロマグロ・メバチマグロ
  • Near Threatened(絶滅危惧種に近い種):キハダマグロ・ビンチョウマグロ