こんにちは、エネルギー担当の高田です。

いま、日本のすべての原発は1年以上停止中。電力会社は火力発電でその分を補おうと、燃料となる天然ガスや石炭の輸入を増やしていること、ニュースなどで耳にしますよね。

ところが、日本が石炭輸入を頼るインドネシアで、石炭採掘による環境破壊が発生していることは、あまり知られていないのでは。


写真:南カリマンタン州の炭坑で調査をおこなうグリーンピースのスタッフ

そこでグリーンピースは、インドネシア事務所が中心となり、同国の主要な石炭採掘地域のひとつ、南カリマンタン州で現地調査を実施。5カ所の炭坑で採取した29の排水サンプルを調べた結果、22の排水サンプルでインドネシア政府が定める基準よりも強い酸性値が検出されました。これは、国の環境基準を満たしていないことを意味します。

南カリマンタン州にある河川の45%(計3000キロ)は上流に炭坑があり、有害物質を含む炭坑排水による汚染が心配されます。
炭坑など鉱山開発による水質汚染は、何十年も影響が続くと言われています。

こうした河川は、地域住民の暮らしにも欠かせない大切なもの。
石炭の採掘で川を汚している企業は、すぐに汚染を止め、きれいな川を取り戻すために行動してほしいと思います。



写真:インドネシアの炭坑

写真:石炭を運ぶコンベアベルトの真下にすむ住民(インドネシア)

写真:ボートで運ばれる採掘された石炭(インドネシア)

水質汚染以外にも、石炭利用は深刻な環境破壊を引き起こします。
次回ブログでは、日本がインドネシアに建設を進めている石炭火力発電所についてお伝えします。

石炭問題のこと、まずは一緒に知ることから始めませんか。
グリーンピースは、原発にも石炭にも頼らない、持続可能なエネルギー利用を推進しています。

今回の南カリマンタン州での調査について、詳しくはこちら(英語)