こんにちは。エネルギーチームの鈴木かずえです。
40歳を超えた老朽原発、関西電力高浜原発1、2号機を止める裁判の傍聴に行ってきました。(写真は第2回口頭弁論)
第3回口頭弁論、この日のメインテーマは「原告適格」。
つまり、高浜原発から400キロの住民を含む17都府県の111人原告全員に、高浜原発事故で被害を受ける可能性があるのか?ということ。裁判所がその可能性が認めれば、原告として裁判に参加し続けることができます。
若き女性弁護士の大河陽子先生が、原告全員、原告適格が認められるべき、と以下のように主張しました。
続いて、北村弁護団長が、10月にあった前回の第2回口頭弁論から12月までの3カ月間の報道の中から関連のものを紹介して、老朽原発への関心と不安が大きいこと、東電福島原発事故の費用が莫大となること、フランスで発覚した原発部品強度不足の件での原子力規制委員会の対応に疑問があること*、原発は稼働していなくても電力が足りていること、ドイツ・台湾・ベトナムで脱原発の動きなどを裁判官に伝えました。
国側の口頭での陳述はありませんでした。
国側は、原発のしくみや規制制度などの一般的な説明を書面で提出しています。関西電力の書面は訴状に対する認否が中心となっているということでした。
また、この日は最初に、原告の意見陳述がありました。
元高校教師で、教師時代、そして今も子どもの貧困問題に取り組んでいる安達さんは、 「将来を担う生徒たちが安心して吸える空気、環境を残したい」と陳述し、裁判の後の集会で、「子どもの貧困は深刻。100円、50円のお金がない。その上に、原発のリスク(コスト含め)を押し付けていいのか」と話されました。
また、ずっとチェルノブイリ救援を続けている原さんは、40回ほどチェルノブイリ被害地を訪れた経験を陳述されました。原さんは、「救援はしても、脱原発のためには力になれていない自分に、はがゆい思いをしていた。そんなおり、この裁判のことを知って、一歩前に出よう、と」原告になったそうです。
裁判の後、記者会見が開かれました(上写真)。毎日新聞、中日新聞さんなどが報道してくださいました。
住民側、国側が裁判所に提出した書面はこちらでご覧になれます。
今回も、1,607人の応援がつまったバナーを持っていきました。111人だけの裁判じゃないことを示せました。
次回、第4回口頭弁論は5月17日11時からです。
原告以外の傍聴は抽選になります。詳細は、またブログでお知らせいたしますので、ぜひ、応援をお願いします!
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