こんにちは。核・エネルギー担当の鈴木かずえです。

9月7日、院内集会(議員会館の中で開かれる集まり)「内部被ばくと避難問題ー尿検査から見えてきたもの」
(福島老朽原発を考える会/国際環境NGO FoE Japan主催)に参加しました。

福島老朽原発を考える会などが5月下旬に行った福島の子どもたちの尿検査の結果、10人中10人中セシウムが検出されました。
経過を見るため、この7月、同じ10人の子どもたちの二回目の尿検査が行われました。
(新たな5名の検査も行われました)

その結果、10名のうち9名については尿中のセシウム134と137が約20~70%ほど減少したそうです。
でも、1名は、セシウム134が横ばい、セシウム137が微増(それぞれ0.76から0.74ベクレル/リットル、0.78から0.87ベクレル/リットル)でした。

この1名の子どもさんは、避難しなかった方でした。他の9名の子どもさんは、県外に避難したそうです。

検査の数も少なく、今後も調査は続けなければなりませんが、
避難をしたことが、被ばくの軽減につながったと、データが示したと言えそうです。


集会の配布資料には、検査結果を受けての保護者の方からの意見・要望が掲載されていました。

その中に「我が子の中にある放射能が自分に全部うつってこないかと、寝ている子供の体をさする親の気持ち...」
とありました。ぜひ、全文を読んでください

また、「この様な検査が、子供達みんなが受けられますように」とも。
現在の行政による尿検査の検出限界は13ベクレル/リットル。
そのような高い検出限界では、受けた被ばくの軽減に役立てることはできないでしょう。

報告の感想を求められた原子力安全委員会事務局の方は「尿検査などの検出限界はできるだけ低くすべきだ」と話されました。

わたしは、この集会で8月に行った除染後の保育・教育施設放射線調査について報告し「除染は避難の代替ではない」と訴えました。

集会配布資料

福島の子どもたちの尿検査結果について

別紙1 尿検査結果まとめ

別紙2 仏検査機関アクロによる報告(英文)

別紙3 アクロによるコメント(英仏)

県民健康管理調査の問題点

県民健康管理調査に関する要請書

関連資料

避難区域設定の問題点

グリーンピースの発表内容については、ブログ「福島の保育施設・学校放射線調査報告:除染を避難の”代わり”にしないで。除染のあいだは避難を」末尾の資料をご参照ください。

*分析は前回と同じフランス機関アクロ(高純度ゲルマニウム半導体によるガンマ・スペクトロ・メトリにて)。