こんにちは、エネルギー担当の関根です。

 

稼働原発、本日より残り5基

 

グリーンピースは2012年の夏を、原発による電力のない「原発フリーの夏」とすることを目指し、現在停止している原発を再稼働させないよう、活動をしています。

 

本日1月13日、四国電力伊方原子力発電所2号機が稼働を停止しました。これにより全国54基のうち49基が止まったことになります。予定通りに進むと、国内すべての原発が停止するのは4月頃となりそうです。

 

伊方原発2号機の稼働停止により、四国では九州に続き、現在稼働している原発は1基もない状態となりました。グリーンピースはこれに対して、四国が原子力に依存しない持続可能な地域、「原発フリーの島」へと舵を切る絶好の機会を得たとして、歓迎を表明しました(声明ページ)。

 

その一方で、現在停止している原発の再稼働の動きも見えてきています。

 

 

原発再稼働のステップが進む

 

1月18日(水)16:15から開催される原子力安全・保安院の第7回のストレステスト意見聴取会では、大飯原子力発電所3号機、4号機に関する原 子力安全・保安院の評価案が、有識者の意見聴取会で出される可能性が報じられました(1月11日の電気新聞)。これは、原発再稼働へのステップがまた一つ 進むことを意味します。このストレステストとそれを審査する意見聴取会には、そもそも審査をするための基準がなかったり、審査をする委員が原発業界からの 寄付を受けていたりなど、信頼性に著しい問題があるもの(ストレステストとその問題点について、詳しくは文末を見てください)。

みなさん、ぜひ声を出して、このストレステストを凍結させましょう。

 

 

ストレステストを凍結して!

 

その1: 意見を送ろう

このような、まやかしのストレステストの凍結を求めるために、原子力安全・保安院や、経済産業省に、意見を送りましょう!

■Twitterから

原子力安全・保安院のアカウント  @nisa_rinji_hp

経済産業省のアカウント @meti_nippon

■Emailする

保安院のストレステストに関する意見送付先

経済産業省に意見を送るメールフォーム (右記サイトの下の方 https://wwws.meti.go.jp/honsho/comment_form/comments_send.htm)

■電話する

原子力安全・保安院 03-3501-0621

経済産業省代表 03-3501-1511

 

その2:アピールに参加しよう

1月18日(水)第7回の意見聴取会当日、市民団体で経産省別館前でビラまきなどのアピールをします。参加してみようという方は、http://www.greenpeace.org/japan/ja/form/volunteer/からメールしてください。

 

 

ストレステストとその問題点

 

政府が原発の再稼働のための条件の一つとしているのが「ストレステスト」。これは、全国の原子力発電所が地震や津波などに対して安全かどうかを調べ るもので、原子力安全・保安院はそのテスト結果を、2011年11月から意見聴取会という形で審査してきました(http://goo.gl /7sQGo)。すでに6回の審査が行われてきましたが、このストレステストとそれを審査する意見聴取会には、信頼性に著しい問題があるものです

 

ストレステストと意見聴取会にはこのような問題が...

 

・ストレステストの審査基準・合否の判断基準が無い(!)

・福島原発事故原因についての知見を反映させることの必要性

・福島第一原発の事故はこれまでの安全審査や指針類では安全を守れなかった結果。これまでの審査や指針類の見直しがなされる前に行うストレステストに信頼性があるか?

・ストレステストが再稼働の条件でそもそもよいのか?是非は国民が決めるもの。市民委員もはいっているべき。

 

さらに、意見聴取会の委員のうち二人、司会をつとめる岡本孝司・東大教授(三菱重工出身)が原発メーカーの三菱重工から、山口彰・大阪大大学院教授 が三菱重工グループのニュークリア・デベロップメント社からの寄付を受けていたことがわかり、第六回の意見聴取会でも大変な議論になりました。

意見聴取会だけでなく、昨年の終わりごろから、原発の安全性に責任を持ち、規制、審査を行うべき原子力安全委員会の斑目委員長を含む委員も原子力業界から寄付を受けていた事実が相次いで報じられました。

日本の原子力の安全審査や規制は客観的な第三者の立場で行われているものではなく、その信頼性には大いに疑いがあるのです。