こんにちは、海洋生態系担当の田中です。

8月30日に、グリーンピース・ジャパンは国内大手スーパーマーケット5社(イオン、西友、ダイエー、ユニー、イトーヨーカドー)と、対象5社が加盟する日本チェーンストア協会へ「ウナギ資源の持続性確保のため、調達方針の策定とトレーサビリティ強化を求める要請書」を郵送にて提出しました。

日本は世界の2%足らずの人口で世界生産量の70%を超えるウナギを消費する、世界最大のウナギ市場国です。現在までその莫大な需要を満たしてきたニホンウナギとヨーロッパウナギは共に絶滅危惧種に指定されており、日本で消費されているウナギの実に99%以上が絶滅危惧種に指定されているという深刻な事態が起こっています。

グリーンピースが、5社を対象に行ったアンケート調査の結果、各社とも絶滅危惧種や乱獲されているウナギの資源状態の回復に向けた積極的かつ効果的な取り組みを行っておらず、持続可能性を優先した調達方針を策定していない実態が明らかとなりました。(詳しくはブリーフィングペーパーをご覧ください。)

養殖やシラスウナギ漁のさかんな愛知県、宮崎県、鹿児島県では、下りウナギ漁の禁漁期を設ける、シラスウナギ漁を規制するなどの取り組みが決まっています。水産庁は、こうした取り組みを全国に拡大するため、資源管理の追加対策を関連都道府県と連携して進めていく意向を示しました。また、中国、台湾、韓国、フィリピンと共にニホンウナギの資源管理を国際的に協議することを発表しています。もちろんその取り組みはまだまだ十分なものとは言えず、スピードもあまりにも遅いものですが、枠組みを作ろうとしています。

一方、国内の流通で消費者に最も近い場所にあるスーパーマーケット業界は、自然界のウナギ資源や食文化の持続性よりも短期的利益を優先していると言わざるを得ない状況です。(詳しくはブリーフィングペーパーをご覧ください。)

そこでグリーンピースは下記のことを要請しました。

  • ヨーロッパウナギやニホンウナギ等の絶滅危惧種や乱獲されている種の取り扱いをやめ、持続可能性が確保されている魚介類を積極的に取り扱う独自の魚介類の調達方針を策定すること
  • 全ての魚介類商品においてトレーサビリティを強化し、生産履歴を消費者に公開することで、調達方針の実施を担保すること 

家庭で消費される魚介類の70%はスーパーマーケットで購入されています。ウナギを次世代に残すために漁業関係者、市民団体、行政は動き始めています。スーパーマーケットにも、豊かな生態系と恵みを次の世代の海と食卓に残すための取り組みを行う社会的責任があります。

 

ぜひ署名に参加し、消費者の思いをスーパーマーケットに届けてください。