こんにちは、エネルギー担当の高田です。
鹿児島県に行ってきました。

鹿児島と言えば、サツマイモに、さつま揚げ、芋焼酎に、西郷さん。
そして、いま、再稼働に最も近いとも言われる九州電力の川内(せんだい)原発があるのも鹿児島です。


(写真:鹿児島県にある九州電力の川内原発)


地元では、原発事故から住民を守るためにどのような準備がされ、住民の声の反映がされているのでしょうか。

グリーンピースは、住民への意識調査を行い、11月28日に結果を鹿児島県で発表しました。



■ 「説明十分」は4%のみ

この意識調査は、川内原発のある鹿児島県に加え、両隣の熊本県・宮崎県の住民計500人に、川内原発の再稼働について、調査会社に委託して尋ねたものです。
調査は11月20、21日に行われ、おもな結果は以下のとおり。(詳細はこちら



問: 川内原発の再稼働に向けた九州電力や国の情報公開や説明についてどのように感じていますか。




問: 原発事故が起きた際にどのように自分や家族の安全をまもるか、あなたは準備ができていますか。




問: 川内原発で事故が起きた際に、どこに避難するべきか、お住まいの自治体から情報提供をされていますか。




問: 川内原発が止まっている今、あなたは経済的に悪影響を受けているという実感がありますか。




問: 川内原発の再稼働を判断する前に、大事故が起きた時あなたのお住まいの地域にどんな影響があるか知っておきたいですか(SPEEDI等の放射能拡散シミュレーションや経済被害予測など)




問: 川内原発の再稼働について、地元や近隣地位の住民の意見が反映されていると思いますか。




■ 住民の安全を守る準備なく、再稼働?

住民の安全を守るために重要な避難場所についてすら、自治体の情報提供は徹底されておらず、防災の備えが十分でない実態が調査結果から浮き彫りになりました。

事故の時に、放射能がどこにどれくらい広がるかや、事故による地元経済への影響についても、知りたいと思う人が約8割に。
同時に、再稼働について住民の意見が反映されていると思う人は12%にとどまりました。


(写真:原発近くの廃校になった小学校。津波注意の看板には、原発から1.6kmと書いてある)

一方、川内原発の30キロ圏内に含まれる9つの自治体で、避難計画が完成しているのは5つのみ(11月28日現在)。
もちろん、計画ができた後には、それがきちんと役に立つかチェックが必要ですが、鹿児島県庁によると、具体的なことは決まっていないそうです。

住民も準備ができていないと感じ、自治体の計画も未完成、うまく機能するかの検証もない現状での原発の再稼働を、知事は認めるべきではありません。

知事には県民を守る責任があり、再稼働させれば事故の危険性が停止中よりも高くなるからです。

このため、地元の市民グループ「反原発・かごしまネット」とグリーンピースは、鹿児島県の伊藤知事宛に、再稼働を認めないことを求める共同要請書を11月28日に提出しました。


(写真:原発近くの美しい棚田)


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