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※2016年5月3日掲載記事

ゴールデンウィーク、楽しんでいらっしゃいますか?

今日は、この国の憲法が施行されたことを祝う国民の祝日です。


写真:2003年、イラク戦争反対デモ

わたしは、カナダで生まれ、今、日本に住んでいる者として、今日が祝うべき日である理由に、思いを馳せずにはいられません。 

第二次世界大戦後の1947年、日本は、平和憲法を選んだことにより、世界で特別な存在となりました。

平和憲法は、第9条で、戦争に反対し、周辺国であろうと地球の裏側であろうと、他国との争いの解決に軍隊の力を使うことを拒否しています。

毎日のニュースが伝えているように、今も、たくさんの人々が終わりのない紛争によって苦しんでいます。

そんな中、9条という希望のブローチは、キラキラと輝いています。

わたしは、日本の人々の、すべての戦争をなくしたいという情熱を思い、日本に住まうことに誇りを抱きます。

そして、9条の価値を分かち合う者として、歓迎されていると感じるのです。

グリーンピース 

写真:2006年、イスラエルのレバノン侵攻による人権・環境破壊の現場をドキュメンテーションに訪れたグリーンピースの船「虹の戦士号」

今、9条は、9条を歓迎しない一部の政治家たちによって脅威にさらされています。

彼らは9条の解釈を捻じ曲げ、日本の軍隊が戦争に行くことを可能にする新しい法律を作りました。

しかし、そんな法律があっても、平和を願う市民の行動によって、それを実現させないことは可能です。

9条が世界中に伝えている価値を大事に考えているあなたに、デズモンド・ツツ元大主教の言葉を贈りたい。

「あなたがいる場所で、小さな良いことをしなさい。そうした小さな良いことの集まりが、世界を変えるのです」

グリーンピース ハチドリ

写真:カナダ北方の森の、ノドアカハチドリ

いつでも、どこでも、あなたのお友だちに、家族に、同僚に、あなたが、9条をどんなに誇りに思っているか、表現してください。もちろん、次の選挙でも。

憲法12条がいうように、「自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない」のですから。

平和と民主主義—それはカンタンなことではありません。でも、祝う価値があるとわたしは考えます。

今日、この類まれな憲法が日本にあることを心から祝いたいと思います。

日本の友人のみなさん、楽しい休日を。

グリーンピース タマラ

グリーンピース・ジャパン タマラ・スターク

 

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