こんにちは、福井アクションセンター駐在の高田です。

■ 「超即席インスタント安全基準」をもって枝野大臣が福井へ

今日、桜が満開の福井県庁に枝野大臣がやってきました。
福井県の大飯原発は安全だから、再稼働を認めてくださいと福井県に頼むためです。

お土産にもってくるのは「超即席インスタント安全基準」
たった3日で既存の基準を焼き直したもので、早く再稼働できるように調整した言わば「電力会社のための安全基準」です。

福井県の西川知事は、これまで繰り返し「福島の知見を活かした安全対策」を政府に求めてきました(*)。
果たして、福島原発事故の原因もかからないうちに3日で用意した安全基準で、「知見生かした」と言えるでしょうか。

西川知事は枝野大臣との会談後、安全に関することは特に重要なので、県の原子力専門委員会などで検討すると語りました。


■ 西川知事、福井/日本の未来は、あなたにかかっています。

政府は「リスクは稼働してもしなくても存在する」と述べているにも関わらず、万が一大事故が起きた際の防災対策を提示していません。
県境をまたいでの広域避難計画もありません。

もしも大飯原発で福島第一原発のような事故が起きた場合、

 ● 住民は、放射能がどこに、どれくらい速く、どれくらいの濃度で広がる可能性があるのか知らされていません

 ● 住民は、どこに、どうやって逃げるのかわかりません

政府は立地自治体をはじめ、国民の一定の理解が得られなければ再稼働しないと言っています。

しかし、
 ● 福井県民もおおい町民も、原発を今後どうしたいか、一度も意思を問われていません。

福井県民を対象とした意識調査では、70%が「再稼働に不安」と答え、80%が「現在の福井県の防災対策や避難計画は不十分」と考えています(*)

今日もたくさんの福井県民が、安全性を切り捨てた政府の見切り発車に抗議をし、知事と枝野大臣の会談を見守るため、県庁前に集まりました。

県外からも関西や東京から駆けつけた人もいます。
大飯原発で事故が起きれば、放射能はあっという間に県境を越え、関西や関東まで広がる恐れがあるからです(*)

西川知事、福井/日本の未来は、あなたにかかっています。
福井中、日本中があなたを見守っています。

どうか、「ちょっとまって、再稼働!」 ↓↓



―――
<福井県知事が原発の再稼働について政府に求めていること>
福島原発事故の知見を明らかにし早急に原発の安全対策を求める要請書
(2011年10月19日に西川知事から細野大臣あて (下記一部抜粋))
・ 当面の大きな課題である原発の安全性に対する信頼回復にとって何より重要なことは、国があらゆる努力を払って、福島原発事故で得られた経験を明らかにし、それを速やかに原発の安全対策に活かす道筋をつけることである。
このため、国においては、福島原発事故の知見を早急に明らかにし、これまで原子力政策に協力し、支えてきた立地地域の安全対策に活かさなければ、県民・国民の信頼は到底得られない。


<福井県民を対象とした意識調査(
グリーンピース、3月下旬実施)>

<グリーンピースが4月に行った紙風船を使った放射性物質拡散予測調査>