SUSEA (SUstainable SEAfood)チーム、海洋生態系問題担当の花岡です。

 

どういうわけか、よりにもよってわたしの息子(3歳)はマグロが大好物…。

彼の世代が大人になった時にも、マグロをはじめ豊富な海の恵みが海にも、そして、食卓にも残っていることを願っています。

 

さて、欧米では最近、水産関係企業による漁業問題や海洋生態系問題への取り組みが活発です。前回の米国大手会員制スーパーCostco社に続き、今日3月10日は英国ツナ缶メーカー最大手Princes社が、米国ウォールマート傘下の大手スーパーAsda社とともに、破壊的な漁業で獲られるマグロの扱いを中止するニュースが届きました

 

一方、日本国内でも、先月発表した世論調査の結果でも明らかになったように、海の環境への負荷に関する消費者の意識が徐々に高まってきています。日本のSUSEAチームは現在、総合スーパー、食品スーパー、居酒屋、回転寿司業界のそれぞれ大手5社、合計20社と、魚介類を取り扱う基準や方針についてのやり取りを進めています。私たちが普段利用するあのお店やこのお店は、魚介類の持続可能性や海の環境負荷について、どのような方針をお持ちなのでしょうか?

 

この企業とのやり取りについて、明日3月11日金曜日は一つの区切りの日です。ドキドキしています。というのは、2月に私たちは対象企業に向けて、魚介類の調達に関する調査票をお渡し、返答をお願いしているのですが、その回答期限が明日なのです。

 

この1カ月間、私たちは対象企業各社を訪問し、漁業問題や海洋生態系破壊に関する情報を共有し、各業界大手が取り組むべき次の一歩を模索し、SUSEAプロジェクトの紹介をして回ってきました。対象企業の多くと問題意識を共有し、私たちの活動にご賛同いただけたことは大きな収穫。総合スーパー大手など、特に意識の高い複数の企業からは、すでに調査票のご回答をいただいております。また、まだ回答をいただいていない企業からも、多くの連絡をいただいている状態です。

 

その一方で、回転寿司業界の多くは漁業問題についての関心が薄いようです。私たちからの働きかけに門前払いする企業もあり、気が滅入った一カ月でもありました。多くの子どもたちの笑顔を作る回転寿司が、魚介類や海洋生態系の持続性を無視した経営・態度があるのではと疑問を持ちました。

 

調査票の回答をまだされていない企業のご担当者のみなさま。このブログをお読みになったら、ぜひお手元の調査票を埋めて私宛てにご返送ください。次の世代に海の恵みを残すため、またはシーフードビジネスを残すためには、対象企業のような影響力のある組織に一刻も早く魚介類の調達を見直し、持続可能な調達方針を策定していただくことが不可欠なのです。

 

これからも対象企業とのやり取りは続きますが、現在日本国内で実施してる調査の結果は、4月末にランキングの形で公表することになっています。あなたがよく行くお店は、健康だけでなく環境にも安全な魚介類を消費者に提供しているでしょうか?結果にどうぞご期待ください!

 

この問題、みなさまはどのようにお考えでしょうか?