2011/9/9 危険な原子力の連鎖に終止符を ――グリーンピース声明

プレスリリース - 2011-09-09
イギリスから高レベル放射性廃棄物が近日到着 グリーンピース声明――危険な原子力の連鎖に終止符を

国際環境NGOグリーンピース・ジャパンは8日、日本の原発から出た使用済み核燃料がイギリスで再処理され、高レベル放射性廃棄物ガラス固化体となって近日中に青森県のむつ小川原港に到着することについて、危険な原子力の連鎖はやめるべきだと批判しました。

グリーンピース・ジャパン核・エネルギー担当の鈴木かずえは、「東京電力福島第一原子力発電所の事故は未だ収束せず、多くの人々の健康を脅かし続けています。それに加え、海上輸送ではカリブ諸国など輸送ルート周辺国の人々を、そして一時保管で青森の人々を危険にさらすことは許されません。命を脅かす原子力発電を一刻も早く止めるべきです」と訴えました。

さらに鈴木は、「福島第一原発事故が起きて以降、初の高レベル放射性廃棄物返還となります。原発が危険な核廃棄物を生むことは、原発事故と同様に注目されるべきです」と語りました。

注)
高レベル放射性廃棄物ガラス固化体の返還は今回で14回目。今回は、関西、四国、九州電力からの使用済み核燃料がイギリスのセラフィールド再処理工場(THORP)で再処理されたものです。パシフィック・グリーブ号(5,000トン)に積載され、8月3日にイギリスのバロー港を出港し、カリブ海、パナマ運河を通って青森県むつ小川原港に向かっています。カリブ海諸国で作るカリブ共同体(CARICOM)は、「カリブ海諸国の人々の生存を脅かす」として輸送停止を求める声明を7月20日に発表しています。到着する放射性廃棄物ガラス固化体76本は、日本原燃の高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター(青森県六ケ所村)に“一時”貯蔵されますが、最終処分場はまだ決まっていません。

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お問い合わせ:国際環境NGOグリーンピース・ジャパン

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