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2008/10/08 なぜそんなに、試験運転再開を急ぐ?――保安院に対し緊急要請

プレスリリース - 2008-10-08
なぜそんなに、試験運転再開を急ぐ? ――保安院に対し緊急要請

2008年10月8日

日本原燃は、六ヶ所再処理工場で深刻なトラブルが続いているガラス固化試験工程の事故原因に関する最終報告を、本日、同社ホームページに掲載しました。これは同社が経済産業省原子力・安全保安院に提出した報告書の「公開版」。同社の判断で、公開したくないデータなどは白抜きになっています。

この前日(7日)、原子力政策転換議員懇談会は、緊急に経済産業省原子力・安全保安院と交渉の場を設け、グリーンピースをはじめとするNGOや市民とともに「保安院は国民の安全を守る責任がある――六ヶ所再処理工場のガラス固化試験における流下停止の原因は明らかにされていない白金族問題を十分に検討しないまま試験運転の再開を承認しないこと」とする要請書(1)を提出していました。

7日の交渉は、深刻なトラブルのために中断しているガラス固化試験問題について去る2日、保安院に要望書を提出した際に求めた二点(事故原因に係るデータを公開するよう日本原燃を指導すること、この問題に関する最終報告書を審査するにあたっては議員や市民の意見を聞く場を設けること)を再確認するためのものでした。

そのなかで重大なことがわかりました。2日の時点では、保安院は最終報告の妥当性については“専門家”の意見を聞いて判断する、と述べていました。ところが7日には、その判断は保安院が下し、それを“専門家”で構成される事故故障対策ワーキング・グループ(WG)に報告する、と変わったのです。

グリーンピースは保安院に対し、事故原因をめぐる不明点や不可解な点を十分に検討すること、そして日本原燃の報告書を審査するにあたっては、議員や市民から意見を聞く場を設け、それらを審査に反映すよう、強く要請しています。

要望書:保安院は国民の安全を守る責任がある――六ヶ所再処理工場のガラス固化試験における流下停止の原因は明らかにされていない白金族問題を十分に検討しないまま試験運転の再開を承認しないこと